たからばこ

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人と人ってさ、やっぱり出会った時の関係値は0だろう?当たり前だけどさ。そこから一つ一つ積み重ねていくから仲良くなれる訳で。みんな当たり前のようにこなしていくけれど、それって結構すごいことなんじゃないかな、ってたまにふと思うんだ。だって、俺と君が出会った時もそうじゃないか!0から知り合って一緒に仕事をこなして、段々と仲が深まって、一緒に遊びに行くようになって。こうしてきみの家で一緒にのんびりできるのが奇跡みたいで、実際奇跡な訳で、俺嬉しくてさぁっ…!


そんな事をツラツラと述べるお前の顔は真っ赤で、こいつ俺がシラフなこと覚えてないんじゃない?ここまでベロベロに酔っ払っておいてよく口が回るな。そんな事を頭の片隅で考えつつ、抱きついてくるお前の髪を撫で付ける。
…こいつ、髪の手入れしてないとか言ってなかったっけ?なんでこんなに綺麗なんだ。ああ、多分このままこいつは寝るんだろうな。片付けは明日一緒にやろう。

どうでもいい事にのんびり脳を働かせながら、残っているツマミをちまちまと口に放り込む。こいつがこの状態になるといくら離してもくっ付いてくるものだから、俺もとっくに諦めていた。

でもまあ確かに、こんなにスキンシップを取るようになるなんて、出会った時の俺達が聞いたら目が飛び出るほど驚くんだろう。こいつの変わりようなんて一目瞭然だ。そう考えると、彼の言っていることにも納得できる気がして、規則正しく上下に動く肩を見つめながら俺は静かに笑みを零した。

2/21/2026, 7:48:58 PM