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「手のひらの贈り物」


家に来たばかりの頃の君は、小さくて手のひらに納まる位だった。
まだニャーとは鳴けず、ミャウミャウ言うのがやっとだった。

生まれて数日しか経ってないのに、お母さん猫は側に居なくて、台風のなか母が鳴き声を聞いて探し回って拾ってきた。

雨に濡れて、ガリガリに痩せて。
夜中だったから翌日に病院に連れて行こうと思ったけど、翌日までもつのかもわからなかった。

そして翌日受診して、栄養不良があるから頻繁にミルクやりが必要で。
職場に頼みこんで(ムリなら辞める、と半分脅して?)、仕事中は職場の休憩室でミルクをあげてた。

危ない時を超えて状態も落ち着いて、それでも君は小さくて、壊れそうで。

でも、とても可愛くて、愛おしくて、尊くて。
神様からの贈り物だと思ったよ?
そこから15年程、君は側に居てくれたね。
いつも君に癒された。
君のご飯代を稼ごうと思ったら仕事も頑張れた。

君に沢山の事を教わったよ?
有難う。本当に有難う。

君を喪って、辛くて、悲しくて。
保護猫をお迎えしようかとも思ったけど、新しい子を迎える勇気がなかなか出なくて。

でも、最近やっと又新しい子達をお迎えした。
一匹でも救えるなら、それでいいと思った。

きっと、君も、この子達も、みんな神様からの贈り物。
側に居ても、居なくても、この思いを大事にしていきたい。

12/19/2025, 12:31:08 PM