雪明かりの夜
窓の外は、ふかふかの銀世界。
雪が街を白く塗り替えるたび、まるで新しい明日が用意されているような、そんな清々しさを感じる。
部屋を暖かくして、お気に入りの豆でコーヒーを淹れる。
窓際に腰を下ろすと、香ばしい香りに誘われたのか、
愛犬のクロがトコトコと寄ってきて、私の膝に顎を乗せた。
雪あかりに照らされたクロの瞳が、キラキラと宝石みたいに輝いている。
「明日は一緒に雪の上を歩こうか」
そう語りかけると、クロは嬉しそうに尻尾を振った。
窓の外は冷たいけれど、この部屋の中には確かな温もりと、小さな希望が満ちている。
静かで、贅沢な夜。
雪あかりが連れてきたのは、心の一番やわらかい場所を温めてくれる、優しい光だった。
12/27/2025, 12:30:34 AM