récit

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白く反射する銀色の夜は、光と影が何かの輪郭を鮮明に浮かび上がらせる。まるで過去の記憶が深い雪のように舞い上がってくるかのように。

そこに雪男が現れることだってある。彼はもしかすると、過去の自分を内在する姿かもしれない。

だから、この銀世界でその雪男と出会ったなら、僕は一歩踏み出そうと思う。恐れることなく、しっかりと彼に挨拶をするのだ。つまり過去の自分を大切にしてくださいとお願いするのさ。そうすることで、明日を確実に生きる未来が、雪のように音を立てずにやってくるような気がするから。

「雪明かりの夜」

12/27/2025, 4:51:06 AM