10年後の私から届いた手紙
10年後。私から一件の手紙が来た。
入院中の私に、看護師が手紙を渡してくる。
「……?」
恐る恐る手紙を開ける。
私の字、私の文字の書き方。
「こんにちは、10年前の私。」
「あなたは、死ぬ。教えられないけど」
「10年後にはいないよ」
それだけ書かれていた。
「……」
そしてその翌年。
彼女は病室のベッドで冷たくなっていた。
真っ白の、血色のない顔に布がかけられる。
___
「〇〇ちゃん。余命1年だったんだってね」
「そうそう、親が最期に手紙を残したんだって」
「10年後の彼女から。というお題でね」
「どうやら、余命宣告を隠してたらしくて」
「だから、こう手紙で伝えるみたいな」
死んだ彼女の、写真を見ていた。
病室のベッドで、冷たくなった彼女は親友だ。
私の、唯一の
あの手紙は、親が最期に彼女を笑わせようとした
そして、絶望に叩き落とした。
『あなたは死ぬ』
その一言でね。
2/16/2026, 7:33:49 AM