「みーな、あいしてるよ。」
どこから覚えてきたんだろう。
舌っ足らずな口で流暢なことを言う、わずか4歳の従姉妹に寒気がした。
意味など理解していないくせに、軽々しく吐き出すその様子に足を踏みつぶしてやりたくなった。
横浜と宇都宮。
年に2回の親戚の集まりでしか会わないわたしたち。
歳が近ければきっと仲もよいというばかな大人たちによって、あきらの面倒を見るよう言われる。
こどもって嫌い。
力の加減を知らないからはしゃぐと髪をひっぱるし、突然大声で叫び出すし、ちょっと大人のこと舐めてる。
小さい手足や大きな瞳はかわいいけれど、それなら見ているだけで充分。
面倒を見るといっても大したことはしていない。
あきらだって、いつもぶすっとしてる中学生の女子なんて好きになるはずがないのに。
じゃあ、なんでそんなことを言うの?
気味が悪いよ。
「みーなは、あーちゃんのこと、愛してる?」
どうしてそんなことが言えるの。
愛してる、なんて。
2/23/2026, 2:57:58 PM