#冬支度
春先に、部屋の片付けをした。
机やベッドなどの大きな家具を捨てて、クローゼットの中も全部。洋服も、細々した小物も、思い出も、全部捨てた。
これでもかってくらい捨てて、残ったものだけで過ごす生活は別段困らなかった。
新しくしたのは、ベッドと、カーテン。
夏は、カーペットを捨てた。
部屋の模様替えや掃除をするときに、ぐしゃぐしゃになってズレてしまうから、丸めて、そのまま手放した。
掃除がしやすくなった。フローリングで、涼しげだった。
でも、地べたに座ると硬くて体が痛くなった。
秋が来て、もうすぐ冬。
毛布と、冬のモコモコの温かいパジャマを用意した。
夏にカーペットを無くして、フローリングがむき出しになった床が冷たくて、今になって困った。
家の中を引っ掻き回して、仮の絨毯を敷いた。
見かねた弟が、冬柄の長座布団を買ってきてくれた。
冬が近づいてくると、布の面積が多くなるなって思った。
洋服も、部屋も。
春先の大々的な断捨離のときは、まさかこんな時期を迎えるなんて考えてもみなかった。
身軽になりたくて、それでもなれなくて。
捨てても捨てても、身体は残り続けて、簡単には捨てられなかった。
無くても困らないけれど、ちゃんと座れる机が欲しい。
硬さや、冷たさから守ってくれる絨毯が欲しい。
そんなことを思った秋の夜。
11/6/2025, 3:51:31 PM