『太陽みたいなあなた』
甲高く金属がぶつかり合っている音が響く。もう何分、何十分戦っているのだろうか。攻めて守って、また攻めて…の繰り返しだった。
武器を振り下ろしたが、相手も武器でガードされた。力を込めてもダメそうだったので、反発の力を利用して後ろに跳ぶ。
しかし、その判断がダメだった。跳んでいる間に距離を詰められ、私の体はいつの間にか床に横たわっていた。武器を突き立てる男はニヒルに笑った。
「勝負ありだな」
悔しくて思わず舌打ちが出る。
「…殺すなら早く殺して」
目の前の男にそう告げると、男は何故か武器をしまい、空いた手を私に差し出してきた。
「…なに、何のつもり?」
「俺はあんたを殺すつもりはない。助けたいんだ」
「助ける…?」
そう私が聞き返すと男は深く頷いた。私はその手を取る……ことはせず、払い除けた。
「巫山戯ないで!私はあなた達の敵よ!?そんな言葉信用できるわけないでしょ!!」
男は真っ直ぐ私の目を見て話し始める。
「君は悪い人じゃない。人を襲ってないのが何よりの証拠だ。そうだろう?
だから、助けたいと思ったんだ」
「さぁ、この手を取って」ともう一度手が差し出される。その時、建物の隙間から太陽の光が漏れ出た。それは彼の周りに降り注ぎ、まるで彼に後光が差してるみたいだった。
ハハ、と乾いた笑いが口から漏れ出る。
「だから嫌いなんだよ。太陽みたいなあんたが」
いつまでも暗闇にしか入れない自分と、いつも仲間に囲まれてお日様の下で楽しく暮らせる彼。漏れ出した光はそのことを象徴しているみたいだった。
【太陽のような】
2/22/2026, 4:32:50 PM