朝倉 ねり

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『小さな命』

ふと、白い布の陰翳の円さに目を向けた。
揺蕩うリネンの隙間から、白く柔らかな肢体が見え隠れしている。
スゥー、スゥー。
貴女の命が燃焼するための拍動が溢れないように、しっかりと布を掛ける。
何も纏わずに目を閉じる貴女は繭の中。
その成熟した肉体に反するように、つい、と貴女から小さな命が殻を破って現れた。
第二の生よ、生まれ出たものよ。
私の手を柔く握るものよ。
私に小さな拒絶を見せるものよ。
貴女の少しばかり遅い成長は、いずれ、球から大輪の花を咲かせるのでしょう。

2/25/2026, 4:07:57 AM