たろ

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※閲覧注意※
幼馴染シリーズ。

【Kiss】

Kissの雨、なんて映画やドラマとかにはありがちな表現ではあるのかもしれない。


夢見がちな少年は、そのまま大人になって、
何処で仕入れたか解らない情報や知識で、こちらを翻弄しようとしてくる。
「ねぇ、カズ?…意味分かってる?」
無邪気に煽ってくる姿は、相手の事が大好きな自分にとっては、ありがたいやら情報の仕入れ先が気になるやら、心配になるほどだ。
「分かってるよ?…イヤ?気持ち悪い?」
心配そうな表情で、額にキスを落とした後の黒い瞳が見下ろしている。
「なら良い。嫌じゃないし、むしろ気持ち良いよ。だから、俺も同じ様にしても良い?」
黒い瞳に映り込む自分が邪な下心だらけで、少しだけ申し訳なくなった。
「かっちゃんから、してくれるの?嬉しい!して、して!」
左の頬を差し出して来る仕草は、底抜けに明るくて無邪気だ。
「何処まで、許してくれる?」
キョトンと不思議そうに見開かれた黒い瞳。
「ここは?」
差し出された頬骨の上に唇を当てた後、下唇の上を人差し指の腹で触れる。
「…嫌?嫌なら、嫌って言って。」
首を傾げて、顎に手を当てた相手を見つめながら、嫌われたくないなと思った。
「嫌われたくないので、やめておきます。」
額に、鼻の頭に、口づけを落として、体を離した。


2/4/2026, 12:40:08 PM