満月に照らされた雪道をサクサク進む人影。
綺麗に平らに積もった雪は月明かりを反射して雪明かりとなって辺りを薄ら照らします。
この明るさならば迷うこと無く目的地に着けそうです。
「手袋屋さん、前に買った手袋が破れちゃったの。新しい手袋が買いたいの」
「どれ、見せてごらん。なるほど。これなら少し縫えばすぐに直せるよ。少し待っててくれるかい?」
手袋屋さん、お気に入りの手袋を直してくれるようです。
その間変身が解けてしまわないかソワソワしながら待ちます。
「さぁ縫えたよ。あぁお代は要らないよ。大事に使ってくれる事が嬉しいからね」
「ありがとう!ありがとう!!」
手袋をはめてお店を出て、雪明かりの夜を駆け戻っていくきつねの子なのでした。
(雪明かりの夜)
手ぶくろを買いにのオマージュ、手袋屋さんは正体を知った上でそれに触れずに仕事してます。
12/26/2025, 12:05:12 PM