語り部シルヴァ

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『星になる』

目を覚ますと身体が軽い。
ずっと凝ってた肩も引きずるように歩いていた足も妙に軽い。
今ならどこでもひとっ飛びできそうだ。
試しに実家へ...!と思ったが
いつもの走る速度と変わらなさそうだ。

...そもそもここはどこだ?
真っ暗で何も見えない。
進むとドアから光が少し漏れていた。

抜けると...火葬場だった。
あぁ、そういう事か。
納得した途端に身体がふわふわと浮き始める。
死人は星になる。
よく言われるセリフだったけど
実際こんな感じになるんだな。

僕は弱い。だから星になっても輝きが弱いかもしれない。
けれど...綺麗な色に輝けると嬉しいな。

お昼時の昼寝をするようにまぶたが
ゆっくりと閉じてきた。

語り部シルヴァ

12/14/2025, 10:26:46 AM