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 雪は積もることもあったけれど、サラサラとした雪を見たのは、スキー場に行った時がはじめてだった。どこまでも続く白い雪。雪がこんなに眩しいということもはじめて知った。

 サラサラと一粒一粒は軽いのに、踏み締めるとサクッサクッと硬い。リフトで登っていくと、さらにその奥は真っ白な世界が広がっていた。

 日差しがさして、さらに眩しい。白く彩られた木々。山の勾配は雪で角がそがれ、ふんわりとした厚い層がずっと続く。その雪原の先に向けて、ぶらぶらした足をぐんと伸ばしてみる。白い世界にスキーの板ごと吸い込まれていきそうだった。

「雪原の先へ」

12/9/2025, 8:04:51 AM