いぶし銅

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Kiss

貴方は鏡を知っているか。
それは水に似た性質を持ち、この世界全ての情報を保有している超物質である。それは対象の全てを写し出す。下界にある最も高度な物質が鏡である。

アルテアは湖の綺麗な街で育った。アルテアを見る人はみな、奇跡の美貌だと口を揃えて言った。アルテアも無論、自分の容姿を好いていた。アルテアはその日、母親に買い物を頼まれ、市場まで足を運んでいる途中だった。その道中で出会った人は、アルテアに花をくれ、道案内をしてくれた。アルテアは買い物を済ませると、森の方へ走っていった。あまり森の方面には近づくことがないため、珍しく思ったのだろう。アルテアはどこまでも走っていった。するとアルテアは、湖を見つけた。アルテアは更に、その周辺の澄んだ空気とみずみずしい草木がとても気にいった。だが、アルテアは母親と約束した時間を過ぎていることに気づき、焦って家に帰ろうとした。いつかまた、この湖に来ることが出来るようにアルテアは木に印をつけて行った。アルテアが10、20と印をつけた頃、自分が迷子になっていることに気がついた。アルテアは一度湖に戻った。冷静になるため、顔を洗った時、アルテアは自分の顔を見た。気が動転していたこともあり、何故だかアルテアは安心を求め水面に写った自分に近づいた。更に、更に近づいていくと、アルテアは湖に落ちた。それからアルテアは一輪の花と愛を持ち、下界に落ちていった。

2/5/2026, 8:13:21 AM