誰よりも貴方を愛して
誰よりも貴方が心配で
貴方が寂しくないようにと記したのは
私のお気に入りの
いつか一緒に行こうと約束した
人知れず建ってるあのお店のこと。
こんなこと書いたらきっと
貴方は寂しいに決まってると
涙するんだろうけれど
私が生きた証を感じてほしくて
本当ならそこにいたかった。
貴方の前で一緒にケーキを頬張り
一息つける紅茶を飲んで
優しい店員さんを自慢して
来てよかったでしょ?と
笑い合いたかった。
ポツリと零れた涙が手紙に滲みを落とす。
あぁ、書き直さなきゃ。
こんなぼやけた文字じゃ読めないもの。
駄目ね
貴方を想うと苦しくなって
涙が止まらなくなる。
こんな姿見せられない。
だって貴方も涙しちゃうでしょう?
誰よりも優しい貴方だから。
この失敗作は見つからないようにしなきゃね。
少しだけ口角をあげ笑みを作ると
ペラリと新品の便箋を取り出す。
さぁ、次こそはしっかりと。
拝啓 愛する貴方へ
ーーーーーーーーーー
書き始めた手は震え、啜り泣く声は
静かにと室内に響いていた。
お題【誰よりも】
2/16/2026, 4:28:06 PM