枯葉のように積もる死体の上に俺は立っている
血と鉄と火薬の不快な臭いを纏い俺は今日も生き延びたらしい
太陽が沈み始め兵士たちは戻るべき場所へ戻っていく
「お〜い、何やってんだよ、早く拠点に戻ろうぜ」
立ち尽くす俺に返り血を顔全体に付け、疲れた顔をしながら近づいてくる男
「あぁ、今行く」
敵味方の無雑作に散らばった死体を避けながら男と並んで歩く
「今日もお互い生きて顔を合わせられて嬉しいぜ」
「そんな風には見えない」
俺が、そんな返しをすると男は眉を上げ、自嘲気味に鼻で笑う
「ああ、まぁな、終わりの見えない戦争だ
今日生き延びたところで明日にはまた殺し合い、死んじまったほうが楽なんじゃないか何て考えたりして」
そう考えるのも無理はない
戦地で戦い始めてもうすぐ半年だ見知った顔も新顔も次々いなくなった
俺も、次は自分かも知れない何て考えたのは一回や二回どころではないし、楽になりたいとも思う…だが
「死んだらこの戦争に意味があったか知ることができない」
「……そうだな、何で戦ったか分からないまま死ぬのはごめんだな」
下を向いていた目線が再び前を向く
夕日が沈み二人は拠点で久し振りに穏やかな気持ちで夜を過ごした
この戦争が終わりを迎えた時、きっと枯葉のように死んでいった者たちにも意味があったと思えるような未来を夢見て目を瞑る
2/20/2026, 1:09:21 AM