彼女は天才であった
生物学においての今までの歴史を何年も進め、いつしか人類を世界を置いて一人新たなものを生み出そうよしていた
「数値が乱れています一度、休まれては?」
感情のない電子音が彼女に休憩を提案する
「もう、後少しで完成する休んでなんていられないわっ!念願の私の友達が出来るんだものっ」
すでに、何徹目か分からい身体は確かに疲労してるけど長年の努力の成就を手前にして、身体の疲れなんて些細なものだわ
彼女の機会を操作する手がピアニストの様に速さを増して動く
「ドクターは興奮状態にいます、休むことを提案します」
「はぁ〜、コレだからAIはダメね、今の私は心が燃えてるの、私自身止められないのよ!」
私はコレまで誰にも理解されずに生きてきた、天才故の孤独ってやつね
私は人類の進展何て興味はないし富や名背も要らない
私が幼い頃からずっと手に入れたかったものそれは…
──友人
友人が欲しい、理解者が欲しい
もうっ、AI以外話し相手がいない人間を卒業したいぃぃ!
「数値の乱れを検知」
ハッ、ついつい感情を荒げてしまったわチルよチル
そして、数刻が過ぎ──
「ふ〜、……ついに……ついに完成したわっ!」
「おめでとうございますドクター」
「ありがとう、でもまだ、油断は禁物よ」
私はカプセルの中から限りなく人に近い新しい生物を取り出す
その姿は、まさに天使のような美しさと不気味な妖艶さを持った人形のようだった
私が0から生み出したもの
人のようで人ではない私の唯一の友達(理解者)
その生物が瞳を開けると周囲を見回した後、私の方を見て微笑む
「成功だわっ、遂に私の夢が叶う希望が誕生したわっ!」
でも……何故だろう
私はその微笑みを向けられて背筋に嫌なものを感じた
いや、きっと気のせいよね
枯葉のように積もる死体の上に俺は立っている
血と鉄と火薬の不快な臭いを纏い俺は今日も生き延びたらしい
太陽が沈み始め兵士たちは戻るべき場所へ戻っていく
「お〜い、何やってんだよ、早く拠点に戻ろうぜ」
立ち尽くす俺に返り血を顔全体に付け、疲れた顔をしながら近づいてくる男
「あぁ、今行く」
敵味方の無雑作に散らばった死体を避けながら男と並んで歩く
「今日もお互い生きて顔を合わせられて嬉しいぜ」
「そんな風には見えない」
俺が、そんな返しをすると男は眉を上げ、自嘲気味に鼻で笑う
「ああ、まぁな、終わりの見えない戦争だ
今日生き延びたところで明日にはまた殺し合い、死んじまったほうが楽なんじゃないか何て考えたりして」
そう考えるのも無理はない
戦地で戦い始めてもうすぐ半年だ見知った顔も新顔も次々いなくなった
俺も、次は自分かも知れない何て考えたのは一回や二回どころではないし、楽になりたいとも思う…だが
「死んだらこの戦争に意味があったか知ることができない」
「……そうだな、何で戦ったか分からないまま死ぬのはごめんだな」
下を向いていた目線が再び前を向く
夕日が沈み二人は拠点で久し振りに穏やかな気持ちで夜を過ごした
この戦争が終わりを迎えた時、きっと枯葉のように死んでいった者たちにも意味があったと思えるような未来を夢見て目を瞑る
朝起きる!会社に行く!そして何事もなく定時に帰る!
今日も何事も無い平和な1日だっだ
これが、僕の最高に何事も無い毎日、こんな毎日に大半の人は嫌気が差すと思う
実際、僕も友人や会社の人に「欲とかないの?」「毎日、おんなじ事やって楽しい?」何て言われることもあった
結論から言おう、楽しい!余計なお世話!話しかけるな!
平和な日々の連続、毎日同じ、それが本来あるべき幸福の形なのだ!
「おい!」
でもでも、そんな毎日同じ日々を過ごすって簡単じゃなくない?って思ったそこのあなたっ!
「おいって!」
えぇ、簡単じゃないんですよ
僕が毎日、同じ行動をし今日という1日を何事も変わらない1日にするようにしても、周りはそういうわけにはいかないんだなこれが!
現に今も
「てめぇに言ってんだよ、この女殺すぞっ!」
ナイフを持った男が女性を人質に声を荒げて僕に話しかけてきます
「少し、待ってくださいね、今考え中なので」
「はぁっ?良いから全裸で俺に謝れっ!土下座しろっ!
土下座っ!」
簡単に今の状況を整理しようか!
僕はいつもと同じように電車に乗り通勤していた
通勤時の人の多さときたら気が滅入るよ、本当!
椅子に座りたい気持ちを抑えいつもと同じ様にに立って駅に着くのを待っていたら
急に車内の男が発狂しだし、女性の悲鳴が聞こえ周りの人たちが顔色変えてぶつかりながらも逃げて行く
僕はと言うといつもと同じように吊り革を掴み立ち尽くす
いつもと同じようにね!
そうすると発狂男、人質の女性、僕という三人が近距離にして残る
まぁ、当たり前の如く目をつけられ、何故か謝罪を要求されている
しかも、全裸で、何で?
さぁ、困った
何もない今日を愛する僕だ!
もちもん、全裸で土下座なんてしないし、戦ってやる!、女性を助け出すぜっ!という行動はあり得ない、何なら僕はこのいつもと同じ状態から動く事すら抵抗がある
しかし、人質で脅してはいたが車内の人間が適切な所に連絡を入れているのは明白
それらを考慮して僕が考えついた最適解はコレだっ!
「良いですよ」
「ハハッ、おいっ女!俺のスマホで動画とれ、分かってると思うが変なことしたら殺すからな!」
「わ、分かり、ました」
男は人質の女にスマホを渡し、嬉しそうに画面を見る
そこに移る滑稽な男を早く見たいと言わんばかりに
「 ? 何か勘違いしてるみたいですけど、今の良いですよというのは殺して良いですよ、てっことです」
「はぁ?×2」
女と男二人揃って口をあんぐりと空け眉を歪める
沈黙が車内を包む
〜駅〜駅
アナウンスが鳴り、電車が駅に着く
僕は何事も無かったかのように発狂男と人質の女性の横を通り会釈をして扉を後にする
猛スピードで僕の横を警察が通り抜け発狂男にタックル!
男と女2人の悲鳴が聞こえ、後ろから「確保ーっ!」
という声が聞こえて来る、あと、他の警察の怒鳴り声も
変わり映えしない今日にさようなら
何て、いつもと変わらない今日を愛する僕は誰が死んでも受け入れないっ!、平和な今日が今日も始まるっ!
最近、私には困りごとある
憂鬱な学校生活で唯一の癒しの時間である図書室での受付
色々な小説や本が読めるし、木造建築の屋内構造は、ほのかに木のいい香りがしてリラックス出来る
私のお気に入りの空間である
(本を読みながらゆったり仕事出来るし、皆がどんな本借りたりするか見てるのも楽しいんだよね)
「ちっ、なんて読むか分かんねぇよっ!」
小説を睨みながら図書室では、確実にマナー違反の声を上げるガラの悪い生徒
えぇ、そうです、困りごととはコレ(彼)の事です
私と同じ2年1組の荒木くん
The高校のヤンキーみたいな見た目をしてるし、服装は乱れてるし、口悪いし、デリカシーないし、うるさいし、眉毛ないし、金髪だし、耳穴だらけだし、眉毛ないし───
兎に角っ、私の癒し空間であるこの場所には絶対にそぐわない生徒
それが荒木くんだ
(最近頻繁に通い詰めてるけど、何?どんな心境の変化?
読みながらイライラしてるみたいだし、図書室来ないでほしいな)
ガタッ
貧乏ゆすりをやめ、勢いよく椅子を引いてい本を片手に立ち上がる荒木くんが小説の文章の片隅に見える
(うわ、こっち来る)
「借りる」
本の表紙を裏返してぶっきらぼうに突き出す
荒木くんが貸し出しを言ってくるのは初めての事だった
内心驚いたけど表情には出さないようにする
私は読んでいた小説を置き、立ち上がって本のバーコードをスキャンする為に本を受け取ろうとする
「?……あの、本貸してもらえません?」
「あぁ?」
低い声での返しに肩が少しすくむ
「いや、あの、バーコード…スキャンしなきゃ」
「ちっ、見せたからいいだろ?借りてくから」
そう言って図書室を出ようとする荒木くんだが、そうはいかない怒られるのは私だ
「いやっ駄目だから、本貸してよ」
そう言って私は本を引っ張る
「─ッ離せよっ」
強い口調にびっくりして即座手を離すと本をお通して拮抗していた力が勢いよく荒木くんに向かう
「うおっ!」
尻餅をつく荒木くん
(あっ私死んだな)
殺されないために急いで謝りながら受付を出て駆け寄る
落ちた本を手に取り荒木くんに渡すように向ける
鋭い眼光が私を捉えるも一瞬で目線が私の手元の本に移る
私もつられて見ると表紙面のタイトルが見えていた
(授業でやった昔の恋愛小説のタイトル!これを見られたくなくて頑なに本を貸してくれなかったんだ、でもだとしたら見ちゃった私ヤバくない?)
更に状況が悪くなったこと気づくも、正直焦りでパニック状態
でも何か言わなきゃと殺されないために必死で脳をフル回転させた結果
「わ、わたしもっ、好きだけどなぁ、コノっ小説っ!」
怒りからか、恥ずかしさからか赤面状態の顔に苦笑いをつけピクピク眉が痙攣しながら一言
「コ、コロスッ!」
〈────────────〉
とっそんな事があったのも半年前
あれから私は全力の謝罪で何とか命を守りきり、荒木くんから口止めとして後日呼び出され噂になるは、いじめを勘ぐった先生に詰められるはで散々だった
半年経った今でも荒木くんは図書室に通い詰めている
相変わらずヤンキーみたいな見た目だけどあの一件以来、知られたのならと、開き直ったのかよく話しかけられるようになり、読めない漢字や、分からない表現を聞きに来たりするようになった
(今では読書仲間、何て勝手に思ったりして)
結構仲良くなったし(勝手に思ってるだけ)何で、図書室に通い出したのか一度聞いてみたりしたけどはぐらかされた
今では図書室で彼と話す時間が割とお気に入りだったりする
誰よりも優しい男
高校に入学して数日、誰彼構わず頼み事を聞いていたら、そんなふうにクラスの誰かが僕の事を言った
そのフレーズがぴったしだったのかクラスのみんなに誰よりも優しい男として扱われるようになった
「今日の掃除当番代わってくれない?」
「宿題映させてくれ!」
「ノート集めて職員室に持ってきてくれるか?」
半ば便利やの様な扱いだと感じる
でも、特に嫌な気分でもなく僕は今日も首を縦に振る
そんなこんなで1年が過ぎた
僕は学校の誰よりも優しい男に昇華し、他学年や先生達にまで僕の事は知られていた
そんなある日
「おっ、いたいた優男」
如何にもなあだ名で部活の顧問の淳先生に話しかけられる
「唐突で悪いんだけどさぁ〜、笹波に至急渡して欲しいもんがあってさ今日、家まで届けてくれないか?ポストに入れといてくれればいいから!な!」
──笹波
部活の後輩で、不登校の女子だ
と言ってもちょくちょく学校には来ているらしい
部活に顔を見せたのは三回くらいだが
「分かりました」
僕は今日も誰よりも優しい男の行動をとる
笹波の家は僕の家とは真反対だ
電車で五つの駅を通過し六つ目で降り、そこから二十分近く歩いて田舎の広々とした場所の少し古臭い一軒家
笹波の家だ
流石に遠いな、何て考えながら僕は家の扉の前で鞄から頼まれていた書類を取り出しポストに入れる
何か家の中でやっているのか物音と喋り声らしきものが漏れているが不登校の人間の家だこじれの一つもあるだろう
頼まれ事は終わったので、家を後にしようとした時だった
大きな物音が後ろから聞こえた
思わず体が反応する、後ろを振り返って扉を見つめる
少しの思考の後、僕は様子を見る事にした
ベルを鳴らすも壊れているのか鳴らない
ダメ元で扉を引く
「開いてる」
そんな声がボソッと漏れる
「笹波ー!」
声を上げるが反応が無い
玄関から続く廊下を歩いてリビングに到着する
夕方だと言うのに電気が付いてなく薄暗い掃除もあまりされているようではくゴミが散乱し、うっすら臭う
机、椅子、キッチン、と見回すが誰もいない
何だか不気味で嫌な気配だ引き返した方が良いのではという思考が頭をよぎるが同時に笹波が流石に心配だとも思う
2階に行くことを決心する
一段一段階段を上がっていく足が重い
電気は当然のごとく付いていなく薄暗い闇が僕の不安を更に煽る
いくつかの部屋があり扉の空いている部屋が一つ
恐る恐る僕は部屋を覗く
「──ッ」
そこには首元にペンらしきものが刺さっている男が血を垂らしながら倒れその前に立ち尽くす血に濡れた笹波の姿があった
笹波が気配を感じたのか振り返る
「あれ?先輩だ……こんばんわ?」
多分、おそらく、嫌っ絶対に殺している、死んでいる!
なのに彼女はおおよそ平然に見えた頭が現実を処理しきれていない
でもこれだけは理解できる今この瞬間どう動くかで僕の人生が大きく変わる
誰よりも優しい男としての行動はどんなものだろう?