煌めく銀世界。 寒空の下、毛編みのマフラーに口を埋める君の肌は白く、けれど太陽のように眩しい笑顔を見せた。 霜焼けした頬と耳に触れればくすぐったそうにはにかんだ。 ふと目が合って、なんとなしに空を見あげた。 眠らぬ街の傍らで、ふたりぽつんと星を見た。 ポツリ、ポツリ。白い星が降るのを眺めていた。 冷たさに触れる度、ぎゅっと手を握る力が強くなる。 そのおかしさに、また笑った。『白い吐息』
12/7/2025, 11:44:12 PM