君が見た夢君に届く声がなくとも伝えたい君が見た夢は、夢物語なんかじゃないことを。君が夢を傷つけた日を今も思い出す、聞こえるのは薄ら笑いの君の声と震える肩に落ちた雨の音だった。誰かに夢を壊される前に、君はその手で夢を壊してしまった。僕は君の手を抱き締められなかった、そんな腑抜けた僕の手は、ひしゃげた君の夢を拾い上げて君が見た夢を紡いだ。僕は君の手を抱きしめるように紡いだ夢を君に捧ぐ。
12/16/2025, 8:43:48 PM