あの日、君が僕に手渡してくれた鍵。そのときの君の手の暖かさが、手入れの行き届いた綺麗な手が、控えめのネイルが、忘れられない。そのときの君のはにかんだ笑顔も、少し赤く染まった頬も、忘れない。その鍵は僕にとって宝物だった。いつだって、その鍵で開けた先には君がいた。だからこの鍵は大切だった。でも今は、開けた先に君はいない。この鍵はもはや鉄の塊にすぎない。君がいないと………。
11/24/2025, 1:49:53 PM