『雪原の先』
1歩―――
1歩――――――
1歩―――――――――
――――――夢を見ていた
見渡す限りの雪原
どっちに進めばいいか分からない
遠くに何となく見えるあれを目指すか
なにか小さな目印を頼りに辿っていくか
もっと、自分のなんとなくを信じてみるか
今 頼れるのは自分だけ
この頼りない自分の足だけが頼り
地面を探すように、踏みしめるように、
1歩進める
立ち止まってみる、寒くは無いけど寒い
1歩進める
周りに何もなくて、辛くないのに辛い
1歩進める
これが……
今の自分にとっての
無意識レベルにとっての
人生の進み方なのだろうか
頼りない……頼りない………
なんて頼りない足……
だけど………
………、―――がんばれ
お前が頼りだ、私の足
―――がんばれ
温める頼りなんだ、この頼りない両手が
―――がんばれ
五感が頼りなんだ、この頼りない自分が
―――がんばれ
誰よりも頼りない自分だけが……
―――がんばれ
何よりも自分の頼りなんだ―――
1歩―――
ゆっくり――――――
もう1歩―――――――――
――――――――――――私は目を覚ました
〜シロツメ ナナシ〜
12/9/2025, 6:58:14 AM