『あじさい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あじさいは植わっている土で色が変わるという。
花も環境で変わってしまうのだ。
何事にもぶれず、一定に。
あまりに遠い夢かも。
あじさいの花が咲いているよ
そういうことに気づくのはいつもきみの方だった。
自分はそんなきみの言葉を聞いてやっと季節の移ろいを感じるくらいには鈍感な自覚はあった。
「ね、あじさいの花ってどうして色違うか知ってる?」
それは流石にきいたことがあったから頷きを返す。
「たしか、土によるんだよな。アルカリと酸…?」
さすがに知ってたかぁ、
なんて、うろ覚えの知識にすら笑ってくれる。
じゃあ、あじさいの花言葉は?さすがにこれは知らないでしょ
【思いついたら地味に続けていきます!】
2024.6.15追記
「紫陽花の花言葉…」
「わからないんでしょー?教えてあげよっか?」
楽しげに言うきみの表情があまりにも訊いて訊いてって語るから思わずニヤける口元に手を当てて隠す。
「移り気、浮気、冷淡…は聞いたことある」
そのまま昔何かで知った知識を引っ張り出すと、そういう捻くれたの覚えてるのきみっぽいよね!と無邪気に笑われた。
悪気はないんだろうが、地味に傷つく。
「そういうのもあるけど、あじさいの花言葉はそれだけじゃないんだなー。知りたい?」
「後で調べるからいいよ」
ニヤける口元と思わず可愛いと思ってしまったことを誤魔化したくて、突き放すような言葉を吐いてしまう。
「じゃあ、いまから言う花言葉合ってるか調べてよ。私はきみに教えたい、きみは自分で調べたい。これならお互い嬉しいでしょ」
雨の日に紫陽花の花を見ると、どんよりした空気の中で、キラキラと輝いて見える。
それは、雨が降りかかっているからなのか、紫陽花そのものの色が綺麗なのかどちらかは分からない。
僕はこの紫陽花のように雨の中でも、
きらきらと美しい姿をしているものが好きだ。
#あじさい
『あ!見て見て、あじさい!』
学校の帰り道、急に君が大きな声で叫んだ。
『私あじさい好きなんだよね〜、綺麗じゃない?』
こちらを振り向き笑顔で話しかける君。
「…確かによく見ると綺麗だね」
『でしょぉ?』
そう言われふと顔をあげると、笑顔が素敵で僕が大好きな君がいた。
「…君の笑顔見るの、僕好きだな。」
素直な気持ちを伝えると、数秒後には顔を真っ赤にした君がいた。
……ああ、もう、僕は自分が思っているより君に惚れ込んでいるらしい。
お題『あじさい』
母とは長いこと会ってない。父が他に女をつくって出ていって以来、家は居心地が悪く、母は常に情緒不安定だった。
子供のころはなんとか母を元気づけようと頑張っていたが、年が経つにつれ疎ましくなり、成人して仕事を見つけて出ていった。それ以来帰っていない。
反抗期のそれとは、違う。父がいない寂しさから僕に「どこにも行かないで」とすがるか、父に容貌が似てきた僕に暴力をふるうかのどちらかだった。
それが今、どうしてか帰郷している。僕と同郷の友人が母の様子を知らせに来たからだ。
「お前の母さん、倒れて今寝たきりだって」
母とは随分疎遠だ。もう長くないかもしれない。そう思って、列車に乗って都市部からかつて住んでいた村まで行き、僕は入口で足を止めた。
黒い傘をさしながら、通路の両側に咲く青や薄紫のあじさいを見て、きれいと思うより気が重くなった。
雨ばかり降る大嫌いな故郷だ。そこのあたりで何度母に投げ飛ばされて泥まみれにされただろう。
いやな記憶を頭からぬぐいさりながら実家へ続くぬかるんだ道を行く。
白い家の扉を開けると、母が眠っているのが見えた。僕は傘を傘立てに置いて母のもとへと向かう。コートを脱がないのは、様子を見たらすぐ帰るためだ。
「母さん、帰ってきたよ」
母は、目を見開く。
「あ、あな……あなた……」
母は、言葉がおぼつかない様子だった。思ったよりも状況はかんばしくない。昔のようにすがられたり、暴力をふるわれる心配はないが、母の様態を見て複雑な気持ちになる。
ふと、母がふるえる指でどこかを指した。そちらに視線を向けると、テーブルの上に花束が置かれている。たしか、緑から白へと変色するアジサイ――アナベルだったか。
「これを僕に?」
母に問いかけると、よわよわしく頷いた。アナベルの花言葉は、知ってる。とてもきれいで不思議な花だから覚えていた。
『辛抱強い愛情』
僕はなんともいえない気持ちになった。愛してくれていたのか、母のことだから「あんたがいなくなったから私は」とすがっているのか、言葉を話すことが難しい今はもう分からない。
だけど、僕が帰ってくると聞いたからわざわざ用意してもらったのだろう。
「ありがとう、母さん。また来る」
僕は花束を抱えて家を出る。黒い傘を広げて、グレーの空を見上げる。結局、僕は母さんをほうっておくことはできない。
アナベルの花言葉には、もう一つある。『ひたむきな愛』、僕は母さんからの愛情を信じることにしようと決めた。父がいなくなる前、ただ僕に優しかった遠い遠い記憶に想いをはせた。
色えんぴつでいちど描いたことがあって、そのまま
月ごとの花々を担当することになって、
6月のスケッチはあじさいだったのですわ
複雑に集まったカタチがイヤなぁと思って、
ちいさなしかくの集合体に再解釈することにした
『あじさいは小さなしかくの集合体である』
そのあとで微々調整しては、花らしくまとめてやればいいんだよと、それらしい色も手に取って水紫青紺…。
以来視界には入っても見えなくなって今日この日、また!
ひらがな4文字でちょこんと座っていらっしゃる
あんなに見つめあって久しいが変わらずに、
どこの花よりも雨と結びついて離れずに、
寒色の、ともだちはカタツムリと思っている
ほんとうにあじさいをみたことはないのかも
ほんとうにあじさいをみたことはないのかも
きっとしかくい集合体なんかでも、本当はないだろう
晴れるような、きいろい紫陽花ってあるかしらぁ。
アジサイは
まだまだ咲かない
寂しいね
学校に
アジサイ植えて
いないんだ
だからちょっぴり
寂しいものだ
アジサイ、小学校には植えてあったんですが
中学には植えてないんですよね……寂しい。
「なんだい、これは」
団地の近くにある咲いていた花は、普段生えているのとは全然様子が違くて思わず僕はそんな独り言を言ってしまった。
いつもはパステルカラーの色とりどりな花が咲いている花壇が、別の種類と思われる青色の花で覆われていた。
一本一本咲いている、というよりも沢山の花が集合で咲いているようなもの。どこでも見たことがなかった。
「⋯⋯あれ? 演奏者くんじゃん」
軽快な声が彼女のものであることは確認しなくとも明らかで、だから僕は尋ねたのだ。
「⋯⋯これは、なんだい?」
「あじさい」
そのままこちらに歩いてきたのか、隣に立った彼女はそう言った。
「⋯⋯あじさい」
「地面の成分? とかによって花の色が変わるんだって」
「なるほど」
「アルカリ性だとピンク、酸性だと青だっけ。よく知らないけど」
彼女はそう言って笑った。
「⋯⋯じゃあ、ここの地面は酸性なんだね」
「まぁ死体って酸性らしいしね」
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯は?」
「じゃ、ボク、住人の見回り行ってくるね」
彼女は平然と言って僕の目の前から去っていく。
『死体って酸性らしいしね』って言ったか? 死体って何の話だ?
まさか彼女はこの下に死体が埋まってるとでも言いたいのか⋯⋯?
『あじさい』
あじさいが枯れても落ちずに
しがみついているように
あなたがいなくなっても
わたしは
あなたとの思い出を手放せないでいる。
梅。桜。藤。菖蒲。紫陽花。
美しいものを愛でるのが好きな貴女は、よくご伴侶と花を見に出掛けられます。
そうやって、お二人の時間をゆっくり穏やかに、幸福に過ごしてください。きれいだねとお互い微笑みながら、その静かな幸せを味わって生きてください。
俺たちは、貴女に幸福をもたらせます。
けれど、味わってくださることがなければ、どんな幸福もそこに在る意味がないのです。
2024 6/14(金)
今日はついてない。
嫌なことの連続だ。
目の前には梅雨のシンボルが咲いている。
普段の見え方は、雨に強い、綺麗な花。
でも今日は、そんな紫陽花ですら
無情に降りしきる雨に打ちひしがれ苦しんでいるように見える。
「……お前さんも辛いかい」
勝手に紫陽花を仲間にした私は、
それきり項垂れるように地面に視線を落として帰路についた。
#29 あじさい
あじさい
あじさいは雨が似合う花
花言葉色々あるけれど…
移り香な魅力のある花
あじさいの花になるには
私自身もっと人生経験を積まないと
素敵な花ですね。。。
薔薇には棘がある。
菊の花粉はアレルギーを起こす。
そして、あじさいには毒がある。
誕生日祝いに、彼女が手作りのチーズケーキを振る舞ってくれた。
琥珀色に焼かれた表面にフォークを通すと、中からしっとりとしたクリーム色の生地が姿を現して、チーズ特有の豊かな香りが漂った。
溢れる唾液を飲み込んで、私はそれをゆっくりと口元へ運ぶ。
「……これは!」
上品な甘味と濃厚なチーズの香りが口中に広がって、思わずため息が溢れてしまう。
なんだこれは、美味すぎるぞ。
チーズの香りがふんわりと鼻を通り抜けていくたびに、とても優雅な気持ちになる。
「しかも、この表面に乗っている紫色の花びら。ほどよい苦味がケーキの甘味へのアクセントとなっていて、全く飽きがこない」
彼女は私がケーキを食べる様子をじっと眺めていたが、目を合わせると、嬉しそうに目を細める。
「ほんと?よかった。頑張って作った甲斐があったわ」
このケーキを作るのに、一体どれだけの時間を費やしたのだろうか。
こんな素敵な女性に巡り会えた私は、本当に幸せ者だ。
うっとりとしたケーキの味わいに酔いしれた私は、
その幸福感とともにゆっくりと目を閉じた。
【 好き嫌い 】
昨日のお題です´д` ;
「私は蒼く澄んでいる空が“好き”だ。
永遠と続く空が私を見守ってくれている様に感じるから」
「私は鏡が“嫌い”だ。
醜い自分を強制的に映し出すから」
「好き」と「嫌い」
この言葉が無ければ“自分自身”を知れなかったと思う。
この言葉が合ったから“自分自身”の事を知れたと思う。
【言葉】は当たり前の物。
だけど一つ一つの言葉の意味を知り、そしてその言葉を使って《自分》が完成する。
自分はどんな人なのか、
どんな事で“喜び”
どんな事で“悲しむ”のか。
「好き」と「嫌い」があるからわかる事。
2024.6.13 #3
あじさい、さいてる
あざやかにさいてる
ほんとにさいてる
まじりけはあるけど
あじさい
あじさいは、金平糖みたいだ。
花びらが小さくてカラフルだからだ。
よくよく考えてみると紫陽花は遠くで眺めたことしかない。
どんな匂いがするのかも花がどうなっているのかもわからない。
ただぼやっとパッと見のイメージの中でしか紫陽花という花を知らない。
知ろうともしていなかった。
梅雨頃の憂鬱な日々に少しの喜びと美しさを与えてくれていたのに。
お気に入りの浴衣に身を包み、仲良し3人集まれば
朝顔、向日葵、紫陽花と夏の花畑のでき上がり。
#あじさい
『あじさい』
家の前の公園に、紫陽花が咲いた。夏に近づくこの季節。
鬱蒼と茂る深緑に、大きな紫陽花はよく映えた。
花言葉は「家族」「団欒」。他にも意味があった気がするけれど、好きな言葉は頭の隅に残りやすい。他の意味は思い出せなかった。
「ただいまー」
誰もいない部屋に向かって、大きな声でただいまを言う。
家に誰もいなくても、『行ってきます』と『ただいま』は言うようにしている。悪い人が来なくなるからって、お母さんがよく言っている。
ランドセルを机の脇に下ろし、中から宿題を取り出す。
今日の宿題は感じの書き取りと計算問題。あと音読。
今日は金曜日で、6時30分から「妖怪ウォッチ」が始まるから、それまでに宿題を終わらせてしまおう。弟もそろそろ保育園から帰ってくる。
もうすぐ、私の家にも紫陽花が咲く。
ひとりごと 「あじさい」
紫陽花と聞いて思い浮かぶのは、うちの近所に咲いている紫陽花。
大きくて、ひとつひとつの花が目一杯咲いているような、本当に見事な白い紫陽花。
昨日、飼い犬の散歩の途中で見つけた。
紫陽花があまりにも真っ白だから、その白さと、無意識に自分の心の中のどすぐろい部分を対比してしまう。
こんなに見るもの全てをネガティブに変換できるんだから、ある意味才能である。悲しきかな。
ちなみに白い紫陽花の花言葉は「寛容」。
私も寛容になりたいなあ。
なりたいということはまだなれていないということ。
つまり、心が狭いと言うこと。
自分では優しい時ととげとげしい時の差が激しいと感じる。
券売機の前で困ってそうなおばあちゃんがいたら、券の買い方を教えてあげたことがある。
てっきり心優しい人間なのかと思いきや、目の前で人が物を落としても拾ってあげないときもある。
人間っていうのは不思議な生き物だ。
人間というか、「私」というヒト自身が不思議な人間なのだろう。
自分自身でもよく分からないが、複雑で面倒くさい性格をしている。
自分でさえ自分の取り扱い方がよく分からない。
自分に厳しいけど甘い。
「こんなにぬるいもんじゃダメだ」とストイックに本気で思うのに、努力しようと思うのにできない。
できない状態の中でも常にストイックな心境のまんまだから、体はしたくないのに心はしたい。
体と心で摩擦が起こり、熱が発生して、火事が起こる。
火事が起こると何もかも放棄してしまう。
火事の火の燃え盛る激しさのピークを過ぎたとしても、火はずっと燃え続ける。
激しくなったり弱まったりしながら一向に消えない。
しかしそれはもう慣れたことだ。
ここ数年はずっとそんな感じである。
ただ根性がないだけなのかもしれないし、周囲の人間が私に甘すぎるのかもしれない。
その両方かもしれない。
この問題を解決したいが、解決しようと行動しないのが私という人間である。
偉そうに語っているが阿呆な人間だ。
本当に阿呆だ。
解決するためのエネルギーを集める方法も蓄える方法も放出する方法も知らない。
知らないふりをしているだけかも。
知りたくない。分かりたくない。
知ってしまったらせねばならなくなるから。
問題を後回しにしたって結局自分にのしかかることはわかっている。
わかっていながら後回しにするのが私という人間である。
本当に本当に阿呆な人間だ。
どうしてこんなふうに育ってしまったのだろう。
昔は天使のような子だったはずなのに。
人生楽しかったはずなのに。
心のどすぐろさは汚くなるばかりだ。
生きるのが苦しいな。