『花束』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
たんぽぽ、オオイヌノフグリ、スミレ、シロツメクサを帰り道で摘み取る。ランドセルの自由帳をビリビリ丁寧にちぎりとって包み、近所のおばちゃんのくれた素敵なリボンをかけてあげる。
お母さんにお土産だよ、今日の学校も楽しかったよ。夜ご飯はなあに?
「花束」
ドライフラワーとか
ブリザーブドフラワーとか
あるけど
やっぱり生花が1番良い。
保存したい気持ちは
わかるけどね。
「花束」
色とりどりの絶望を合わせて作った花束なんだ。
全部あげるから。
ちゃんと受け取ってね。
この街を出ると決まってから、途端にこの街が愛おしく感じるのは、なぜだろう。
古びたコインランドリーを汚ねーと思っていたのに、今はもう読書はここでしかできない。
駅の隣にあるコロッケ屋さん、この道を通ると香るカレーの匂い、セールが始まったスーパーの音、夕陽が綺麗に見える公園。
小さな一つ一つの感覚を、僕の五感を通して、ぎゅっと束ねる。
それはまるで、花束を作るための準備みたいだ。
この街の花束を作ろう。そして、僕の心にそっと渡してあげよう。
ここで生活した音と匂いを忘れないために。
/花束
『花束』
わたしに
束じゃなくていい
一輪でいい
一輪がいい
ちゃんと伝わるから
とっても きれい
ほんっとに うれしい
いま すごく しあわせ
だいすき
ありがとう
ならなくてはなりません。
絶対になってみせるのです。
表彰式の日の花束に、恥じぬような人間に。
人生で初めて花束を貰った。
クリスマスデートの帰り際だった
その日彼が持ち歩いていた紙袋に
花束が入っていたことは
何となく想像はついていたけれど
実際に貰うとこんなに嬉しいものなんだね
涙が止まらなかった。
【花束】
――将来はお花屋さんになりたいな。
そんなふうに語っていた好きな子がいた。恋仲ではないが、友人関係と言うにはあまりにも距離が近い子が。
「また来たよ」
そんな彼女に会いに行くときは、必ず何かしらの花束を抱えていく。彼女が好きと言っていた花、花言葉を必死に検索して選んだ花、なんとなく素敵だと思った花。その時持っていくものは完全に自分の気分次第ではあるが、全て彼女のことを想って選んだ花だ。
そんな花束を無機質な石の前に置き、しゃがんでじっと見つめた。
「僕の想い、届いてるかなぁ?」
長年片想いし続けたが、それは叶うことがなかった。彼女は数年前に交通事故に巻き込まれて亡くなり、手の届かない存在になってしまった。だから、唯一知っている彼女の夢の為に花束を贈り続ける。
死者を思い出すとき、その人の下には花弁が舞うらしいから。彼女の為に花束を、花弁を贈る。
ちっちゃい花束もらった✨
しろつめ草とみつばの花束❇
あのひろっぱのブランコの近く
いっぱい咲いてたもの~🎵
あそこにしゃがんで
ひとつひとつ摘んで
片手いっぱいの花束にして
届けてくれた
ありがとね~🎶
嬉しかったよ~🎶🎶🎶
「花束」
心にそっと
花束を置けるくらい
余裕を持っていたい
大人になると
恋愛とか
結婚とか
出産とか
なんだか慌しい
サイコロをふって
出た数を進んできた
すごろくのような人生
周りの方が少し早いと
焦った時期もある
子供の頃楽しかったすごろく
自分の子供からすごろくしようと
誘われた
純粋にすごろくを楽しめる時期が
また来たのだろうか
勝ち負けじゃないよ
ゴールに花束を置いておこう
【花束】
花より団子ですが笑
花束はやっぱり嬉しい!!
花言葉にハマったこともあるなぁ
遠恋中の誕生日に花束渡す為だけに
夜中会いに来てくれたのは
びっくりしたのよく覚えてる
嬉しかったけど泊まれる状況ではなかったから
またすぐに長い距離帰るのを見送るのがかなり心配だったんだよね…懐かしい
1番近々で渡したのは
母親の誕生日だったかな
私が貰ったのは…いつだろ
みんな花より団子をよくわかってらっしゃる笑
昨日頑張った貴方に花束を
体調が悪くても仕事に行った貴方に花束を
名前の無い家事をこなした貴方に花束を
「ねーねー!お姉さんは、なんでお花をあげてるの?」
「ん?そうだね、みんな偉いからだよ。
偉い人には、お花を渡すのさ。」
人を殺した貴方に花束を
復讐を犯した貴方に花束を
全ての黒幕である貴方に花束を
「止まれ!さもないと撃つぞ!」
「くそっ!あんな簡単に人を…花渡しは東に逃走中!」
「お前だけは、私が絶対に殺して見せる」
死に損ないに花束を
出会ってしまった貴方に花束を
私を信仰する貴方に花束を
追い詰められた私に、花束を。
お題『花束』
花束
花束というものはいつ貰うのだろうね。感謝を伝える相手や日々募る想いを伝える相手が私だったらもらえるのだろうか。それじゃあ私はいつになっても貰えなそうだね。私は誰かから感謝をされるために行動するわけでは無いし、私へと想いを馳せる人はそう多くはいないだろう。しかし、花束が日常にあれば少しは凍えるような寂しさは軽くなるのだろうかね。
きっと、私が花を貰うときはそれが最初で最期であろう。
花束(オリジナル)(異世界ファンタジー)
リンクは闘技場の控室でイライラと歩き回っていた。
ドスドスと足を踏みしめるので、その都度頑強な地面が揺れ、椅子に座った軽量の仲間の尻が浮き上がっている。
(あいつ……!!)
怒りの元凶は、昨日まで仲間だった優男の事だった。
ここは巨大な塔の中でもキメラなどの混じりものが作られるエリアである。キメラを闘技場で競わせ、より優秀な個体を作り出そうという研究だ。
戦闘は何でもアリ。ズルさも知恵のうち。
そうして1000勝して生き残ったキメラは、褒美として牢を出て、自由を手に入れる事ができるのだった。
リンクは見た目はヒト族だが、竜とヒトのキメラで、刃を通さぬ頑健な身体を持ち、炎を自在に操った。
ソロ戦でなんとか生き残り、チーム戦になった時仲間になったのが、今部屋にいる男と、件の優男である。
部屋の男はレッジといって、見た目はヒト族。風を操り、逃げ足がとても速かった。
優男は人形のように綺麗な顔をした男だった。身体も指も細く、魔杖も持っていない。どこが強くてこれまで勝ち残ってきたのか不明だった。
けれど、彼の的確な作戦で、我々は次々と勝利をおさめていった。
ただの知恵者だったのかもしれないと思っていた矢先、1000勝目前の昨日の出来事である。
戦闘中、リンクが命の危機に瀕した時、彼が、とてつもない水魔法を、詠唱もなく瞬時に発動してのけたのだった。
対戦相手は水圧ではるか場外まで吹っ飛んでいった。
リンクは唖然とした。
ひ弱だと思い、散々彼を庇ってきたのに、魔法が使えるだと?
しかも特殊素材でできた闘技場の壁を粉々に粉砕するほどの威力だ。
(ふざけんな!!)
生き残るためのチームプレイなのに秘密があったこと、直接戦える能力を持ちながら全く戦闘に参加しなかったこと、色々問い詰めたかったが、すぐ牢に戻され、聞く機会がなかった。
そして、今日である。
なぜか彼が控室に来ない。
我々は奴隷のようなものなので、試合が嫌でも引きずって連れてこられるものなのだが。
我々にとっては今日が1000勝目の戦いであり、とても昂ってもいた。
と、そこへ、ノックの音がする。
扉から、見知らぬ男が現れた。
「お届け物です」
彼が差し出したのは、小さな紫色の花束だった。
1000勝はこれからであるし、祝いには早い。
花を贈られるような関係の人も、皆無であった。
「あ、どうも」
近くにいたレッジが花束を受け取ると、男はすぐに去っていった。
リンクはイライラしたままレッジに詰め寄ると、手中の花束を取り上げて、力一杯地面に叩きつけた。
「あー、ま、いっか。たぶん結果オーライ」
レッジがそんなことを言う。
リンクはジロリと睨みつけた。
「何よ!?」
レッジは小さな紙切れを指先でヒラヒラ揺らしてみせた。どうやら花束に忍ばせてあったらしい。
ムワリと何やら良い香りが鼻をくすぐる。
リンクが叩きつけた花束から、何かがたちのぼっていた。
「な、何これ」
「差し入れ」
レッジは指先の紙をくるりと回すと、差出人の名前をリンクに示した。
1000勝目をあげ、リンクとレッジは晴れて自由の身となった。
花束にはドーピング剤ともいえる効果が付与されており、花を地面に叩きつけた刺激によって成分が気化して身体に染みるよう仕掛けられていた。
ドーピングの効果は絶大だった。敵がスローモーションのように見えた。圧勝であった。
「リンクが花に八つ当たりするって、あいつ、読んでたんだなぁ」
レッジがしみじみと言う。
「うるさい!!」
結果としてその通りすぎて、リンクは頭を抱えた。
「結局、ライは何だって?」
花束を差し入れた優男について聞くと、レッジは首を横に振って、
「紙には何も。ごめん、1000勝を信じてる、としか」
「….あいつ、何者だったんだろうな」
チーム戦の500勝、ともに戦ってきた仲間だった。
とろくさくて、危なっかしくて、でも洞察力があって、頭が良くて、ちょっとオタク気質なところがあって。キメラの姿に偏見を持たず皆に平等で、交流が嬉しそうで楽しそうで、でも戦闘は苦しそうで。実は魔法がすごい人。
「これからどうする?」
レッジが答えのわかりきった事を聞いてきた。
「ライを探す」
「だよな」
レッジも笑顔で頷いた。
彼は大切な仲間だから。
一本一本思いを込めて。
貴方に伝えたい。
ありがとう。
お疲れ様。
元気でいてね。
花束を貴方に。
毟るのも殴るのもいい花束の
血飛沫散る我が花言葉
(260209 花束)
「花束」
君に花束を
君に想いを
昨日原っぱで探したんだよ
これあげる
四葉のクローバー
花束とまでは行かないけど、、
僕の思いを受け取って?
君は最近特に幸せそうだから
ちょっとしたおまじない
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
君はそう言って
四葉のクローバーをくれた
確かに、私は最近幸せだ
母が再婚し、父が出来た
優しくて暖かい人
でもなんで君が?
私はあなたをいじめたのに、、
君はとても
心の優しい人だったんだね
今までいじめてごめんね
仲良くしよう?
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そう言って君は笑った
許すわけないじゃないか
いじめられていたのを
許すわけないだろう?
だからそれをプレゼントした
四葉のクローバー
意味は『幸運』『健康』
┈┈┈┈┈┈┈┈裏の意味は『復讐』┈┈┈┈
許すわけない
あんな酷いことをしておいて
自分だけ幸せになろうだなんて
許さない
許せない
許してないから
慣れないことはするものではない。身の丈にあった生活をする。彼女の誕生日やクリスマス、それから私たちの結婚記念日。そういった日に、少し背伸びするだけで良い。それが彼女から教えてもらった、最初で最後のアドバイスだ。
彼女は無口な人だった。そして私から見る限りは、あらゆることに無関心な人だ。三十を過ぎた頃の誕生日、何をあげたら良いか分からなくて、一度彼女自身に希望を聞いたことがある。そうしたら彼女は、なんでも良いと言った。彼女との約四十年間で、一番耳にした言葉だ。
だから、私は彼女のことをよく観察するようになった。そうすれば、彼女の欲しいものではなかったとしても、最低限貰っても困らないものを贈ることができると思った。実際にそれが正しかったかどうかは分からない。彼女は感情を表に出すことが段々と減り、プレゼントをあげたときも、ありがとうの一言だけで済ますようになった。泣いて喜んでほしいとか、細かな感想が欲しいとか、そんな傲慢な考えは持っていない。しかし私には、彼女が「ありがとう」という感謝の気持ちを持っているのかどうかさえ、分からなくなっていたのだ。
私から彼女にあげた最後のプレゼントは、一万円札五枚だった。私はある日の仕事帰りに偶然、駅の近くのカフェで女性数人とお茶をしている彼女を見つけたのだ。そこにいた彼女は、もうすっかり思い出せないほどにまで薄れてしまった、笑った顔をしていた。私はそれを見た瞬間、初めて、心が折れるというような感覚がした。私がどれだけ試行錯誤をしても、彼女の笑顔を引き出すことはできなかった。私には友人との食事をプレゼントしてやることはできないが、せめていつ食事のお誘いが来ても困らないよう、お金を渡すことはできると思った。
だから私は一年前の彼女の誕生日に、食卓の上に五万円を置いた。しかし彼女は喜ぶどころか、ありがとうすら言わず、もうプレゼントはくれなくていいわ、と言った。私も、何も言わなかった。それが彼女と交わした最後の言葉だった。
私は今、彼女の墓参りに来ている。
彼女が亡くなったのはそれから数日後の、友人との食事に出かけた日だった。ただの交通事故だった。幸い遺体はとても綺麗で、出会ったときと同じ美しい顔をしていたのを覚えている。私は知らなかった。彼女が白いアザレアの花が好きだということを。遺品の整理やなにやらで彼女の実家に伺ったとき、彼女の妹から聞かされた。
「これが、本当に最後のプレゼントだよ」
きっとこんなものでも、彼女は喜んでくれたのだ。私が彼女のことを愛していると分かれば、それで。私は彼女の墓に、白いアザレアの花束を供えて、手を合わせた。
――花束
『花束』
「綺麗な花があったから」
そんな嘘をついて
君に会う理由を束ねて
また君に会いに行く
花束
古典的だが、浪漫が在る。其れが花束。本数や花の種類、色等でも意味合いが変わる。祝福、追悼…目的も様々だ。
なぁ、人間。お前は花束を受け取ったら、喜ぶか?
…
なぁ、人間。俺がお前に花束を贈れば、有難うと言って、笑顔で受け取ってくれるか?
…
なぁ、人間。高かったんだ。受け取ってくれよ。
…
たった50年。お前と過ごした日々は特別だったよ。
…
死は不可逆なんてのは分かってる。でも、そんなの、俺は悪魔だから、諦めきれないよ。
なぁ、人間。俺が作った、バラとヒマワリの豪勢な花束を
頼むから貰ってくれ。