『花束』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
"花束"
この世で最も綺麗な花束が
この世で最も恨めしい存在に贈られた
私の目の前で。
後生だから、消えてくれたりしないかな
お前の腕の中で揺れる花束が、哀れで仕方ないの
花束貰って泣いちゃって、なんて馬鹿らしい
自分のことしか考えられないミジンコ以下の脳味噌しかその頭に入っていないくせに。立派に人間の様な表情をして
私も泣いたのよ。諦めたのが悔しくて、情けなく
それなのに、お前は笑って私に話しかけてくる
どれだけ人を馬鹿にしたら気が済むの?
ふざけるな、ふざけんなよ
あー … 花束、 綺麗だね
たった独りで情けなく、ぼやけた花束を見つめた私は
世界で最も惨めだった。
『花束』
誰かのためじゃない。
未来のためでもない。
ただ、
今日の私に、
素敵な花束を。
スピーカーのないノートパソコン
YouTubeをつけて、音量を最大に
音は聞こえない
それでも音が存在しないわけじゃない
わたしはそこに"魂"を見る
ノートパソコンに花束を
全部忘れられたらいいのに。
なんて無理なんだけど。
だけどさ、本当に忘れてしまうときが
くるのかもとおもった。
君のことを忘れたくはないよ。
この世で一番好きな人。
大好きな人。
私の記憶がなくなったときは
私を置いていかないでしょうね。
君の幸せを願うなら
離れましょ、と
言えるのに。
言えないまま、そんな事考えてもきっとまた忘れてしまうんだろう。
君がくれた毎日は
まるで一本の花なのね。
毎日毎日枯らさないようにしてて
綺麗な花束。
それは例え記憶がなくなったとしても
枯れることはない。
きっと。
『花束』
私の住んでいる国ではプロポーズの際に選ぶ花が大事とされている。
あるひとは薔薇を、あるひとは向日葵を。
もしも薔薇を受け取ったなら、薔薇を永遠に二人の住む家に飾らなければいけない。もちろん向日葵でもどんな花でもそうだ。
さて、私がなぜこんな話をしたかというと私は今、プロポーズをされている。
プロポーズをしてきたのは私が二年間付き合い続けてきた彼、遼。
「お願いだ、莉緒。私と結婚してくれ。」
彼はそう言い、カスミソウの花束を差し出してくる。
「遼…あのね、」
「カスミソウの花言葉は永遠の愛だ!君を愛する自信がある、永遠に…」
彼は顔を上げて緊張した表情を見せてくる。
「…えぇ、私でよければ…」
私はできる限り笑顔を見せて、そう、答えた。
「…あ、あぁ!幸せにする!」
彼は涙を流して花束を持って抱きしめる。
ああ、そっか。私の笑顔が引き攣ってることにも、気づけないんだ。
でも、きっと彼と結婚すれば幸せ。それに、彼は悪くない、私が悪いんだ。
贅沢だ。
こうやって彼に抱きしめられていても、目の前の花屋に置いてある勿忘草を見てしまうことは。
……私はプロポーズされるのは人生で二度目、だ。
元カレがいたんだ、私は10年前、プロポーズされた。
『莉緒!俺と幸せになろう!結婚してくれ!』
本当に、幸せだった。
『蓮っ!嬉しい!二人で生きていきましょ!』
彼の勿忘草が詰まった花束を受け取った。
『莉緒、絶対に幸せにする、愛してるよ』
『私も愛してる…ところで、なんで勿忘草なの?』
少し笑いながら、『もっとロマンチックな花もあるのに』と笑って顔を見る。
『莉緒。記憶っていうのは大切だ。いつまでも残る。目に見えない言葉も心に響いたなら一言一句、思い出せる。』
彼の言った通り、私はいまだに彼の言葉を一言一句簡単に思い出せる。
彼はその後こちらに顔を寄せて言った。
『どうか、大切なものを忘れないように。そう願って、この花を。』
私は大事に抱えて家に帰った。ずっと花に顔を埋めていた。
その21日後、彼は亡くなった。事故に巻き込まれた。
その周辺の記憶は、曖昧だ。
最後に見た彼の顔はぼやけて思い出せないのか、それともそれが正しい記憶なのか。
勿忘草、花言葉は「私を忘れないで」「真実の愛」
ああ、私は永遠に彼を忘れられないだろう。
今抱き合っている彼に申し訳なくて一筋の涙を流す。
そして、勿忘草に背を向け、彼と住んでいる家に…帰った。
ーーおしまいーー
何をきっかけにそう思ったのか忘れちゃったんだけど、『彼女に似合う花ってなんだろう』って思った。
いちばん似合うのは白だと思うけど白だらけにしてしまうと、手向けの花みたいだな。
そうじゃなくて!
色が薄くて、青色系がいい。
俺と彼女ふたりが好きな色。
どうでもいいことなのに、考えたら止まらなくなってしまった。
もちろん仕事の時は違うよ。
仕事は仕事だからね。
でも仕事から離れると、つい彼女に似合う花を探してしまう。
そもそも青い花が難しいもんな。
夕飯の買い出しで入ったスーパーで当たり前のように置いてある花束に目が行った。白い小さな花がふわふわと集まっている花。
これって、かすみ草……かな。
でも色が付いてる?
かすみ草って白以外あったっけ?
そんなことを考えつつ、色とりどりのかすみ草についてスマホで調べてみた。
水色のかすみ草は本来存在している色ではなくて、白い花に色をつけているんだって。
ついでに花言葉は『清い心』『無邪気』『誠実』。
本当は思いやりに関する花言葉があるとさらに良かったんだけど、この三つでも十分だと思ってしまった。
小さくて守りたくなる花。
それだけの花束でも柔らかい存在感。
自然な花じゃないんだけどさ。
彼女に似合いそうだな。
そう思ったら自然と顔が緩んでしまった。
おわり
六三四、花束
選び手渡す時を想像するとこっちまで嬉しくなってくる。いつもありがとう!
「花束」
そりゃ花束とか
誕生日プレゼントとか
君からのバレンタインとかも欲しい
でも本当に欲しくて
それ一つで良いのは
君だけだ
「花束」
色とりどりの
鮮やかな世界で
僕らは漂う
花束を持って
君に会いに行こう
もうすぐ、春が来る
花束
言えなかったありがとうを花束のように束ねてさ。
いつか渡せたらいいな、って
今日も心の中で花を増やしてる。
花束をもらうのはあんまり好きじゃない
綺麗なまま維持することができず
すぐ枯らしてしまうから
喜んで受け取っても
枯れた時に悲しくなってしまう
造花の花束でも構わないのに
それはダメだと言う
本人がそれで良いと言ってるのだから
それでいいじゃないか
「花束」 #273
私だけの形をした
あなたの首筋に咲く赤い花
もっともっと、たくさん
数え切れないほど咲かせましょう
ほら、私だけの花束。
綺麗な花だけ集めて
君に贈るよ
だって君にはその方が似合うから。
枯れた花も不恰好な花も、君には不釣り合い。
だから、眩しいほどに美しい花束、受け取ってよ。
*花束*
花束
僕はなんて幸せ者なのだろう
家族や知り合いが涙を流して、僕を見つめている
式の最後に、親友だったアイツに花束を貰った
再度、僕はなんて幸せ者なのだろう、と棺桶の中で思った
青空があんまり気持ちいい色をしていたので、たまにはと散歩に出かけた。
暫く歩いていると、前方から片手運転の自転車が近付いてきた。
二十歳前後の青年らしい。
ふらふらと大変危なっかしい運転だ。
道交法違反だ若者よと呆れていると、ハンドルを持たねばならない右手が代わりに握っていたものに気がついた。
花束だ。
青年の持ち物にしては些か不似合いの可愛らしいピンクの花束が大切に握られていた。
花束が風で乱れないようにゆっくりと、そして真剣な顔をして自転車をこぐ青年とすれ違う。
なるほど。
今日ばかりは違反に目を瞑ることにした。
頑張れ青年。
無事の成功を祈る。
お題『花束』
【題:花束】
少しアルコールに酔った彼と共に帰路をたどる。
別れ際、私は足を止めて鞄からあるものを取り出し、彼に告げる。
「20歳の誕生日、おめでとう!」
彼に大きなバラの花束を手渡す。
黄色とオレンジの中に赤がアクセントとして輝いている。
我ながら良くできた花束だ。
「でかっ……花束? ああ、ありがとう」
すこし戸惑ったあと、優しい手付きで受け取ってくれた。
「嬉しいけど、なんで花束なんだ? いまさらそういうのを贈りあう仲じゃないだろ」
――まあ、そうなるよね。『幼なじみ』にプロポーズ用みたいな大きさの花束を贈るだなんて聞いたことがない。
「うーん……そういう気分だったから? それに、昔っからお花好きだって言ってたから、喜んでくれるかな~って」
一呼吸おいて、言葉を続ける。
「それに、友達にバラを送るっていうのも結構ある話らしいよ~。黄色いバラの花言葉は『友情』、オレンジのバラの花言葉は『信頼』とか『絆』らしいし!」
「……へえ、そうなのか。知らなかった。ありがとうな。それと――」
大人っぽい笑顔をこちらに向ける。
「これからもよろしくな」
「……うん、よろしく! 今日は楽しかったよ! じゃあね~」
「ああ、また」
手を振り、彼と別れる。
大きくため息をつく。
――ああ、緊張したな。でもやっぱり、あの反応なら……無理だよね
隠したいけど、報われてみたい恋心。
終わらせたいけど、10年以上諦めきれなかった恋心。
終わってしまう前に少しでも行動してみたい。そういう思いで作ったのがあの、99本もの赤系統のバラを束ねた花束だった。
99本のバラの花言葉は『永遠の愛』。
遠回しすぎるメッセージの伝え方に、自分でも呆れてしまう。
でも仕方ないよね。告白に失敗して、友人関係まで失いたくなかったんだ。
それに――もし本数まできちんと数えてくれたなら、私に大きく気をかけてくれているということで……
指摘されたら、彼にもちょっとは私への愛があるって思ってもいいんじゃないだろうか。
家に着き、どさりとベットに横たわる。
私はお酒は飲んでいないはずなのに、顔がとても熱い。
私からのメッセージに彼が気づくのを今か今かと待ってしまう。
くるわけもないのにメッセージアプリを開いて、彼からの返答を待ち続けてしまう。
諦めてしまえれば、想いを直接伝えられたら、こんなじれったい時間過ごすことはなかったのかな……
スマホの画面は、何時間たっても黒いままだった。
今日は健とデート、自分とデートをするのってどんな感じなんだろうと考えた。2年間、栞菜と過ごして互いの口癖や仕草を真似て、栞菜に成り切るよう努力した。2年が過ぎた冬に共に過ごしたマンションを売り払った。
タイに行って性転換をして、韓国で整形をした。マンションで栞菜と別れてから、今日まで一度も会っていない。互いに入れ替わって初めて会う。
スペイン料理店奥のテーブルに座っているのは健、元の私だ。ほんとに自分でも信じられないくらい、私がそこにいる。健が私に気づいて手を上げた。
健のところに行くと花束を渡された。栞菜の理想は初デートで花束を渡されることだった。
自分から花束を渡されるのは、不思議な感じがした。花束を受け取り、「ありがとう」と微笑んだ。
最初で最後のデート、これが終われば二度と会うことはない。
共感や理解が、一本ずつ手の中に集まっていく。
尊重と信頼が、それらをほどけないよう、静かに結び、
確かな頷きが、やわらかな色を咲かせ、
余白と寄り添いは、目に見えない香りのように漂う。
やがてそれらは、腕に抱えられる重さになって、
私はそのすべてを、花束に束ねてあなたへ贈る。
題 花束
「花束」
僕らしくないよな
花束なんか抱えてさ
道端に生えている雑草やよく見る花を集めただけのものでも、私にとっては世界にたったひとつの大切な花束でした
_花束