貝殻』の作文集

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貝殻』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

9/5/2024, 2:58:02 PM

貝殻

あの日、君がくれた貝殻
家族で海に行って見つけたからって
ぶっきらぼうに渡してくれた貝殻

外側はごつごつして不格好だけど
内側はキラキラした虹色で
見つめていると海の情景が見える
そっと耳に当てると
寄せては返す波の音が聴こえる

君は何でもなさそうにくれたけれど
私のために一生懸命
きれいなものを探してくれたこと
今ではわかるよ

机の中に大事にしまっている私の思い出
片付けの途中で見つけた君は
「そんなもの、まだ持ってるのか」
なんて呆れた風だったけれど
その後ろ姿はちょっとだけ嬉しそうだった

私にとって大切な宝物
だって
君から初めてもらったプレゼントなんだもの

9/5/2024, 2:57:31 PM

【ありかた】

貝殻は貝の亡骸
カニカマは蟹のイカサマ
神様は民のインフラ
「さよなら」は愛の気体化

9/5/2024, 2:55:00 PM

「貝殻」

貝殻のように、

私も

ぴったり合うような片割れに、

いつか出会えるだろうか。

私の片割れは今、

どこかで割れてしまっていたりしないだろうか。

誰かと間違えて、くっついてはいないだろうか。

どこか遠くまで流されてはいないだろうか。

9/5/2024, 2:53:09 PM

貝殻で海を測った

やっぱり僕はあなたには及ばないみたい



_貝殻

9/5/2024, 2:53:01 PM

出会ってすぐの頃、散歩途中にあなたがくれた白色の貝殻をずっと大事に玄関に飾ってあるの、気づいてますか。

/貝殻

9/5/2024, 2:52:34 PM

貝殻。
 
貝殻を
耳に
当てよう。

ゆうの声が
聞こえるように。

今日はお髭だったから
萌え死んだ。

9/5/2024, 2:51:02 PM

そんなに集めてどうするのかと、聞いた。小さな彼女は愛おしそうに貝殻を見つめながら言う。宝石みたいで綺麗だから集めて宝物にするの。笑顔で言う娘はくるりと砂浜へと視線を戻す。這いつくばって貝殻を探す娘を私は見守りながら幼少期の事を思い出した。幼き私は海に行っては泳ぐのそっちのけで貝殻を拾っていた。その度に叔父も愛ちゃんこれどうねなんて言って私の掌に貝殻を渡していた。たまに悪戯でスナガニを手渡してきた時にはびっくりして泣いて叩いた事もあった。叔父は職人気質の器用な人でそのとき拾った貝殻は綺麗に洗って豪華な貝殻のネックレスを作ってくれた。はしゃぐ私の頭を優しく叔父は撫でた。そんな亡き叔父との思い出。私は当時を思い出しながら娘に言う。家に帰ったら貝殻のネックレス、一緒に作ろうか。はしゃぐ娘がただただ愛おしくて頭を撫でた。

9/5/2024, 2:49:45 PM

作品No.158【2024/09/05 テーマ:貝殻】


貝殻を集めるのが
すきだった

それを集めた缶箱

今どこにあるんだろう

9/5/2024, 2:49:29 PM

巻貝の殻を耳に当てても
海の音なんて聞こえなかった
それでも聞こえないとは言えなくて
聞こえる気がする と笑った

あの時の気持ちを思い出して
ぎゅっと寂しくなったとき
宝箱を開けては
たくさんの貝殻を取り出す

凹凸に指を滑らせ
優しく握りしめ
頬をすり寄せる

私と同じ 海に還りたいものたち


[貝殻]#142

9/5/2024, 2:48:21 PM

八月 海に行った。
貝殻は見つからなかった。
制服でびちょびちょに濡れて
楽しいねってはしゃぐ君。
太陽の光が水面に反射して
いつもより君が輝いて見えた。
その帰り道
一つだけ小さい貝殻を見つけた。
白いけどただの「白」じゃない。
色々な色が混ざったような
言葉ではなかなか言い表せないような白。
今にも消えてしまいそうなくらい美しかった。
手に取った瞬間
貝殻は割れてしまった。

君との思い出
この時間も
この貝殻のように美しくて、今にも壊れてしまいそうだ。
いつか君との日々に終わりが来る。
それを知っていながら私は
君との日々が一生続くことを願ってしまう。

9/5/2024, 2:48:02 PM

【貝殻】
 
 海で拾った貝殻は
 家に持って帰ると
 その輝きを失った
 
 海でであったあの人は
 町で再会を果たしたら
 イケメンではなくなっていた
 
 海は全てを美しく輝かせる不思議な力を持っている

9/5/2024, 2:47:39 PM

私には小さい頃から持病があります。

「潮風は身体にいい」 誰が言ったのかわからないけれど、夏休みは大抵海の近くにある親戚に預けられていました。

毎日、毎朝 毎夕おじさんと砂浜に散歩に行っては貝殻を拾っていたなぁ…

ピンク色の桜貝 真っ白なツノ貝 まだらな巻貝 名前なんかわからない貝殻まで沢山拾えた。

散歩から帰ると、その貝殻を大きなガラス鉢に入れては飽きずに眺めていました。

子供の頃の大切な想いでです。

9/5/2024, 2:46:34 PM

『(エアコンの時期も、そろそろ終わりかな…?)』
僕は、ベランダに出て稲穂が頭を垂れている風景を
見ながら、缶ビールを一口飲んでいた。

『(そういや…今年の夏は、楽しかったな…。
花火を観に行って…。バーベキューをして…。
温泉に行って…。)』
ボーッと、缶ビールを片手に
ふと、今年の夏にやった事を思い出していた。

『今年も、楽しかったなぁ…。』

僕は、思わず顔が緩んでしまったのと
つい、心の声がボロっと口から出てしまった。
アホじゃん。一人ツッコミを入れてしまうほど
楽しかったみたいだ。
フフッと小さく笑って、稲穂が頭が垂れている風景を
背にし、身体を部屋の中を見るように向き直した。

部屋の中は、小さいTVと座椅子
足が折り畳める小さいテーブル
朝に使ったまま放置されたマグカップとパン皿
畳むのを諦めた乾いた洗濯物
ベランダに出るのに、適当に脱ぎ捨てたスリッパ
缶ビールを冷蔵庫から取り出す前に、右足で蹴って
しまい、直さずそのまま放置された鞄
昨日着た洋服も洗濯機に入れず、そのままの状態

『まあ…。我ながら酷い部屋だ。笑』

缶ビールと稲穂の風景、秋の風を感じながら
現実逃避をしていたのに
逃避をするな!と言わんばかりに
部屋の中の惨状を見て現実世界に戻される。
永遠に現実逃避してぇなー。
と、アホな事を考えていた時だった。

『あ…。そういや…。
 あいつ…無理やり渡してきたな。』

僕は、ベランダから散らかっている部屋の中へと
戻り右足で蹴飛ばした鞄を左手で持った。
持ったまま、座椅子のところへ行き
あぐらをかいて、座椅子の上へ腰を下ろした。

えぇーっと?僕は、缶ビールをテーブルの上に置き
鞄のチャックのツマミを右手で摘み
ジィー…。と、音を立てながら鞄を開けた。
そして、左手を鞄の中に入れガサゴソと手の感触だけで
探していた。数秒後、目的の物が左の中指に触り
探しものは見つかった。中指と人差し指で摘み
そのまま鞄の外へ《ソレ》は出された。

ソレと言うのは、1枚の紙である。

約1週間前に会った親友は、海外へ行く!と言い残し
これまた、訳も分からないまま紙だけを渡され
さっさと飛行機に乗り、さっさと行ってしまった。
あの時は、突然のことで僕も理由がわからなくて
とりあえず、何も考えないで鞄に紙を突っ込んでいて
何なんだアイツは!!と、僕はその時は
とても、ムシャクシャしていた。

『……今、思い出してもムカつく…。』
ブツブツと、小声で呟きながら折りたたまれた紙を
開いていく。大した事じゃないんだろうな
って、半分思いながら
ようやく、紙は折りたたまれる前の元の大きさになった

えぇー…っと?ナニナニ??

  『『 この手紙を開いたね…俺は
     本当は、海外に行っていません。

    あれは嘘です。嘘をついてごめんなさい。
    本当は、日本の何処かで旅行してます。

    嘘をついたお詫びに
    お土産は、美味しいお菓子とお酒
    高価なお魚や《殻付きの鮑》を持って

      貴方の元へ帰ってきます。 

    追伸 その時に、返事をください。』』



          
     『  ⚫ ⚫ ⚫ ⚫ 。 』

        


     『『『  は あ !?  』』』




思わず思考停止になってしまった。
僕は、親友に騙された。しかも、日本!?
読み間違えたかと思い、二度と読み返すが
やはり、日本と書かれてある。
なんだよ…。僕は、このふざけた手紙の内容に
もう満身創痍で心はヘロヘロだ。

まあ…。美味いものを土産で貰うから
もう良いか……いや?怒るべきか??
うーん。と悩みつつ、ある2つの疑問が浮かんだ

1つ、返事をくれ…どういう事??
2つ、《殻付きの鮑》…??

この2つの意味が分からない。僕は、スマホの電源を入れGoogle検索に〘殻付きの鮑 意味〙と検索を入れてみた。正直、ヒットするとは思っていない。
半信半疑でいたら、なんと意味が出てきたではないか。


意味は……鮑は、片側に1枚しか殻がついていない。
     これは、恋愛の片想いを意味することわざ


これで、2つの謎が繋がった。そして、すべてを理解した僕の顔は缶ビールのせいか?みるみる内に、紅葉のように赤くなっていった。


手紙の意味は…
       あなたが好きなんです。
   その返事を、俺が帰ってきたら聞かせてほしい。

9/5/2024, 2:37:33 PM

大きな貝殻を抱いて眠る方が、70日分の薬を抱いて眠るよりも幸せ。
灼熱の業火に焼かれるよりも人の平熱の方が遥かに柔らかくて暖かい。
痛い頭を抑えて藻掻くよりも人に1度殴られる方が辛い。
単純に手を繋ぐよりも指を絡めて抱きしめられたい。
自分が思っていることを話さないよりも、話す方が辛いから、今日も一人で居るのでしょう。

9/5/2024, 2:36:01 PM

貝殻、と聞いて思い浮かべるのは何だろう?海、空、砂浜などと色々あるだろう。私はいつもあの日のことを思い出してしまう。貝殻を集めていたら、いつの間にか知らない所まで来てしまっていた。目の前には、プリンセスが住んでいるような、滝が流れているお城があった。そこに行くのなら、友達との記憶がなくなります。行かないのなら、家族との記憶がなくなります。あなたならどちらを選びますか?私は悩みに悩んで、選択肢に手を伸ばした―――
その後の話はまた、どこかでお話するとしよう。

9/5/2024, 2:35:15 PM

貝殻を拾おう
今日は浜辺を歩こう
こんな日もあっていいよね
君が見つめるその先にも
ずっと果てない海岸線

ずっと忘れていた
安らぎの気持ち
夏の終わりを風が駆ける

そうだよ一日立ち止まっても
たいして変わることなんかないんだ
こんな日を繰り返し
僕らは何処かへたどり着くのだから

貝殻を拾おう
今日は浜辺を歩こう
君が見つめるその先にも
ずっと果てない海岸線

9/5/2024, 2:29:27 PM

─── 貝殻 ───


お願いしたの
世界にひとつだけのものを

待ってる時間も
仕上がりを想像する時間も
特別なものだけれど

やっぱり袖を通す瞬間が待ち遠しい

いつ出来るのかしら
早く着てみたいな


私の貝殻のワンピース

9/5/2024, 2:28:38 PM

【貝殻】

現実が押し寄せる波の狭間で

大事な世界とを区切る様に

境界ギリギリで濡れない様に

きみと歩いた

--少し進んで

ちくちくする白い床に腰をかけると

歪な形をした筒が目の前に散らばっていた

きみはそれを掬い上げて耳に当てると

僕の音が聞こえるって綺麗な笑顔で笑うから

僕も真似をしてそれを耳に当ててみる

しばらく待っても何の音も拾えなかったと

不満を漏らすと

これから好きな音を見つければいいよって優しく笑う

聞こえなかった疑問で頭を埋め尽くされて

僕にはその意味も気がつけなかった

きみから差し出された手を取って

また現実の波の狭間で輪郭をなぞる旅に戻ったのだった



2024-09-05

9/5/2024, 2:25:14 PM

ーかいがらー

背中にみんなそれぞれ違う貝殻を背負い

それぞれの道を進む。

途中に坂道があったり、

素敵な夕日に足を止めたりするかもしれない

そして、また

交差点がたくさんあるでしょう。

いくつもの交差点での出会いに感謝できた時

自分の貝殻が大きくなったと感じるでしょう

9/5/2024, 2:23:51 PM

今日のディナーは、一つ約2000円。
ちょっと奮発した。

包丁と軍手とマイナスドライバーを手に、巨大なそいつと格闘すること、数時間。
ようやく出来たバター炒めは、濃厚な潮の香りが鼻に抜けて、こってりと食べ応えがあって、でも後味は上品。

2000円もかけた甲斐がある。
めちゃくちゃ美味しかった。

…さて。
食事を終えて、食器を片して、テーブルに残ったやつの残骸を、じっくりと眺める。

中身を失ったその死骸は、空っぽの胎を銀混じりの虹色に輝かせて、外側は緩やかな曲線を描いてうねっていて、なんとも芸術的で美しかった。
抉り取られた白い蓋も、きゅるきゅると滑らかで、緑がかった淡白な白い楕円でそこに沈黙していた。

綺麗な死骸だ。
もうこの体を操っていた主はいないのに、光に当てられて、さまざまな表情を見せる様は、死とは無縁の生き生きとした輝きを感じさせた。

貝殻とは、何と不思議な死骸だろう。

しかし、ここからが本番なのだ。私にとっては。
私は軍手をはめ直し、今度は、しまった包丁とマイナスドライバーの代わりに、洗剤と古い歯ブラシを取り出した。

私の今日のディナーは、夜光貝。
だけど、ディナーで味わった夜光貝の味は、壮大なオマケみたいなもので、私にとって重要だったのは、この夜光貝の死骸である、貝殻だった。

夜光貝の貝殻は美しい。
それは今、目の前に転がる貝殻の内側を見れば一目瞭然だけど、この貝は内側のみならず…貝殻の外側を覆う石灰を削れば、美しくきらめく貝の表情が見られるらしい。

しかも、蓋のように緑がかった淡白で重厚な緑層、内側に輝く銀の虹色の眩しい真珠層など…ほんとうに、様々な表情があるらしい。
上手く磨けば、夜光貝の貝殻は、まるで真珠のように、滑らかに虹色に美しく輝くという。

バケツに洗剤と水を張り、夜光貝の貝殻を沈める。
殺菌と汚れ落としのため、今日の一日の休日は、夜光貝を洗うことに終始するだろう。
…磨き終わるのはいつになるだろう。

夜光貝の貝殻が美しいということを教えてくれたのは、たまたま同じバスに乗り合わせた、おばあさんだった。

あの日。
お世話になった上司が精神を病んで休職に入り、保健所で見つけて育てて行こうと決めた仔犬が、突然、弱ってそのままいなくなってしまったあの時。
私は自分の無力さと悲しさと悔しさで、いっぱいだった。
何もせずにいたら、ネガティブな感情に押し潰されそうで。
だから、あの日、急に休みが出たその日に、私は何の計画も立てずに家を飛び出して、目についたバスへ乗った。

そこで、あのおばあさんとたまたま居合わせたのだ。

バスは海行きのバスだった。
おばあさんは、とても人懐っこくて優しい方で、笑いシワのたくさん刻まれた顔で、ふんわりと笑って、いろいろと話をしてくれた。
その一つが、夜光貝の話だった。

私の家、このバスの終点の海のすぐそばにあるの、とおばあさんは言っていた。
私の家のすぐそばの海で取れる夜光貝って大きな巻貝はね、貝殻を磨くととっても綺麗なのよ、と。
そう始めて、夜光貝の貝殻の美しさを話してくれた。

おばあさんは、私の事情を聞いたりはしなかった。
ただ、私には関係ないけれど、和むようなのんびりした雑談を、いろいろ話してくれた。

随分、心が軽くなった。
無力さも悲しさも、おばあさんの話声を聞いていると、なんだか厚く張っていた汚れと、鋭い角が取れて、そのまま、ゆっくり抱き込めていけるような、そんな悲しみになって行く気がした。

そのうち、当日受付も承っているというホテルが近いバス停について、私たちは別れた。
「ありがとうございました。とても穏やかで、楽しかったです」
私が言うと、おばあさんは笑いシワをさらに深くして、「私も楽しかったわ。聞いてくれてありがとう。良い旅をね」
と手を振ってくれた。

あのおばあさんとはそれっきり会えていない。
けれど私が深い悲しみと無力感から立ち直れたのは、あのおばあさんの雑談のおかげだった。

だから、せめてはっきりと覚えていた、夜光貝の貝殻の話は、やってみようと思ったのだ。
なにが“せめて”なのか、自分でもよく分からないけど。

…とりあえず、どんなに時間がかかっても、夜光貝の貝殻磨きをしてみよう。
そして、おばあさんに、本当に綺麗ですね、と言って見せられるくらい、素敵に磨き上げよう。
古い歯ブラシの柄を握って決意する。

洗剤液の中で、夜光貝の貝殻がゆらめいている。
軍手は、ゴム手袋に変えた方がいいな。
ふとそんなことを思いつく。

ゴム手袋を引っ張り出しながら、石灰の層に覆われた、夜光貝の貝殻を見やる。
待っててね、今、すっきり綺麗に磨いてあげるから。
応えるように、夜光貝の内側の真珠層がきらりと輝いた。

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