『踊るように』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
踊るように
山間の小さなレストランは毎日大盛況だ。
素朴なメニューがほとんどで、カレーやナポリタン、オムライスなどを目当てに常連客がやってくる。料理の味が良く常連となる人も多いが、もう一つの理由は、料理を運んで来るスタッフにあった。
彼は無口だが真面目で一生懸命に仕事をする。けして愛想が良いわけではないが、踊るように料理を次々に運び華麗なダンスを見ているようだと人気となっていた。
「シュウ君。今日も華麗ね」
「あんなにクルクルしてもこぼれたりしないなんて。不思議〜。」
常連客は彼の高く上がる足やリズミカルなステップ、クルクル回るピルエットを楽しそうに見ながら料理の到着を待つ。
どの席からも温かく優しい笑顔や笑い声が溢れている。
でも。
みんなが知っている。
シュウ君がアンドロイドであることを。
本当は国立の大きなダンスホールで踊ることが、彼の本当の役目であることを。
なぜ彼がここにいるのかを。
アンドロイドとして欠陥品。
決められたダンスがプログラム通りに踊れず、別のダンスになってしまう欠陥品。
それでも、ここでは花形スターだ。みんなから拍手され、「すごい」「カッコイイ」と囃し立てられる。
山間のレストランに来れば、常連客から愛されている欠陥品のアンドロイドに会うことができる。今日も大行列だ。
僕は大きな劇場でダンスがしたい。
それだけなのに…。
踊るように体を動かして字を書く書道は
苦しみも悲しみもあるが美徳なスポーツ
自分の思い通りに書けないことの方が
多い気がするが上手くかけた時の満足感
楽しみながら書ける文字を目指し
僕らは毎日を描いている
191テーマ【踊るように】
実話です
書道教室経験者です
大きい紙で五文字とか書く時はとても手こずりました
でも楽しかったです
屋根の上 足音? 誰か踊ってる?
啼いた!ダミ声 ハシボソガラス
#踊るように
今は、何時だろう。
あれから、どれだけ経ったのか。
私は中学2年になった時に、いわゆる不登校になった。
中学生になって、張り切りすぎてたのかな。
私は、七海っていう凄く可愛くて優しい自慢の親友を持った。でもね、2学期に入って七海がよく忘れ物をするようになったの。それで、声をかけてみたら「何もないよ」って笑ったの。クラスの皆からも無視されるようになっていて、何かおかしいなって思ったから、こっそり七海を観察してた。そしたら、教科書を取られたり、からかわれたりしてたんだ。
私は、居ても立ってもいられなくて助けに入った。
そしたら、次は私が標的になってしまって、それでも七海がいてくれるから大丈夫。一人じゃないって思ってたから頑張れた。でも、七海はいつの日からか私が声をかけても返事をしなくなったの。
それからは、あんまり私も覚えてないけど毎日が学校に行く唯一の意味もなくなって、悲しくて辛かった。
頑張って、親に心配かけたくなくて我慢してたけど、もう限界になった。
私は、学校に行くのが怖くなって行けなくなった。それからは別に広くもない部屋に一人きり。
たまに、寂しいと思う時もあるけれど、また辛い思いをするよりかは、余っ程マシだった。
人に会わない日々が続いて、もう日付すら分からなくなった今、お母さんが手紙が届いていると言って渡してくれた。
それは、私が昔に描いた絵の感想をまとめた男の子からの一通の手紙。
もう、絵のことなんて忘れてたけど、まだ私を…、絵をみてくれる人がいたんだ。
そこには、熱い思いが書かれていた。
「輝く未来へ。」を描いた莉奈さんへ。
僕は、中学1年生〜2年生の間、サッカー部に入っていました。日々、練習に励んでいました。
そんなある日、頑張りが認められたのかレギュラーで大舞台に出れることになったんです。僕は出るからにはと、一生懸命頑張りました。ですが、本番当日に膝を負傷してしまい、出れなくなったんです。
それからというもの、サッカーに身が入らなくなって、僕は、父さんに言ったんです。サッカーをやめると。
予想通り、父さんは「小学生から続けてきたんだぞ」と反対されました。ですが、僕はその反対を押し切ってやめてしまいました。それからの僕は日に日に笑顔が少なくなりました。
機械のように学校に行っては帰って来る日々。
流石に限界でした。そんな時に、莉奈さんの絵が僕に力をくれました。莉奈さんの絵には人を動かす力がある。
僕は、その一人です。
都会の暗い空に降り注ぐ一筋の光。心が思わず惹かれるほど、綺麗でした。
この絵を見て、僕は前に進む決心がついたんです。
僕の心を救い、背中を押してくれた。
莉奈さんに感謝を伝えたい。
ありがとう。
今、莉奈さんがどんな暮らしを送っているかなんて分からない。僕の心をあんなに簡単に変えてしまったんだから。
もし、怖くなった時は、一休みして、また、自分らしく進んでいけばいいんです。
僕は、あの絵からそんな気持ちや心を貰った。
あの時の僕を、
僕の心を救ってくれて
ありがとうございました。
黒木 亜希より。
彼の言葉が心に沁みる。この時、私の心が色を取り戻す。
再び時間が進み始めた気がした。
1年後
ニュースでは、サッカーの黒木選手のインタビューが流れていて、この人なのか何なのか分からないけれど、どこか懐かしく感じた。
今日も朝が来て、
今日も変わらず、時間は進み続ける。
今日も朝のテレビが、私に時間を告げる。
Vol.13 時間を告げる 完
『読んでいただき、ありがとうございました。
半年ぐらいこのアプリを使えていなくて、投稿したいという気持ちもあったのですが、読んでくれる人なんているのかな。なんて考えてしまって投稿できていませんでした。
こんな時、何も投稿していない私に、「いいね」をつけてくれた人がいて、書く決心ができました。
この思いと、先日のテーマを組み合わせて作ったのがこの物語です。
感動した。面白かった。など、少しでも思ってもらえたらと思い書かせて頂きました。
ここまで、読んでいただきありがたい限りです!
あなたの未来が明るいものでありますように。
そして、いつかあなたに会えますように。』
ひらひらと 一人で踊る お別れね
風の精が花の振付師
雨の夜 水面の波紋 妖精の
踊った足跡が混ざってる
糸を切られても動くの 踊るのよ
やっと私に 心ができた
#踊るように
【踊るように】
僕の恋人はよく踊る。
踊るといっても、音楽を流してきちんと振り付け通りに、なんてことはしない。
楽しい時、嬉しい時、くねくねゆらゆらくるくると踊るのだ。感情表現の一種であるらしい。
外ではやらない。流石に恥ずかしいみたいで他に誰もいない時だけだ。
つまり、楽しげに踊る様子を知っている人は少なくて、そのうちのひとりになれたことがちょっと嬉しい。
最近、突然踊りだす恋人の存在にようやく慣れてきた。ご機嫌だなぁ、と僕も楽しくなる。
そして、少しずつ、僕も毒されてきた。
大好きなスイーツを買ってもらって嬉しくて、つい、両手を挙げてくるくると踊ってしまった。
距離が近いから、影響を受けやすいのだろう。
体育の創作ダンスの授業なんて大嫌いだったのに、喜びの表現手段として僕まで踊るようになってきている。
実家に帰った時とか、他に誰かいる場所とか、人前でやらないように本当に、本当に気を付けようと思う。
泥濘にできた水たまり
ポツポツ しとしと ざあざあざあ
踊り子のようにステップを踏むのは果たして雨
広がる波紋はすぐにできてすぐに消えて
ほわんほわん ぴちょんぴちょん つるんつるん
ずぅっと踊っていてほしい ずぅっと見ていてあげるから
踊るように
嬉しい時
悲しい時
苦しい時
楽しい時
全身で表現して
貴方に伝えたい
私は踊り子
哀しみや涙が多い日々だけど
俯いてばかりいると
君のまつ毛にかかる美しい虹彩を
見逃してしまうから
ねえ時なんて一瞬で
君の手をいつまで繋げるかなんて
ただしい確約なんてない
だから踊るようにこの日
この夜を歩こうよ
螺旋階段をくるくると繋いだ手で踊る時
この瞬間のために私は存在するんだと
そう強く強く信じるよ
ー螺旋階段の日々ー
『踊るように』
私はバレリーナ
可憐に踊る
踊れと言わられたら勝手に身体が動く
そして忠実に
周囲の言葉に流され踊らされているとも知らずに
踊るように Ver.2
結婚して15年が経っていた。私はちょうど40歳。
お付き合いをしていた頃、20歳のお祝いに、サーモンピンクの薔薇の花を20本プレゼントしてくれたのが、私の旦那様。
「これ抱えて、待ってるのちょっと照れたけど…。」
と笑った彼が可愛らしかった。
派手な喧嘩は2回程したけれど、あなたは結局どこか憎めない。
真っ赤な薔薇じゃなくて、私の一番好きな色の薔薇を選んだり…。今日も鉱物が大好きな私に「結婚15年目は水晶婚っていうらしいよ〜。」
と、水晶の原石をプレゼントしてくれた。
「こっちが今日のメインの鉱物。」コース料理の最後のデザートを食べ終わった私に、リボンがかかった小さい箱を渡した。
ダイヤモンドのRing。
「4月生まれの君に、いつか渡そうと思って…。15年もかかっちゃった。」
照れ屋のあなたらしいなと、嬉しさが込み上げてきてちょっと目頭が熱くなる。
私に内緒で少ないお小遣いの中から捻出してくれたんだ。
「ありがとう。私はあなたと結婚して幸せ。今までも〜これからも。」
「こちらこそ、いつもありがとうね。」
こういうことを、普段は口下手で言わないあなたが言うと、嬉しさ倍増するじゃない。
予約してくれたお店を出て、大通りを歩いて帰った。
結婚する前2人で通ったディスコでかかっていた懐かしい曲がふいに聞こえてきた。
あなたは軽くステップを踏んで、私を笑わす。足がもつれそう。ワインがいい感じにまわって踊るように手を繋いで帰った夜。空には4月の満月ピンクムーンが二人を照らしていた。
踊るように
「まるで本当に踊ってるように見える!」
そんなCMはあっという間に消えた。
電池が入れられ、クルクル回る景色の中に
人間の笑顔がある
それだけで良かったのに、私の役目だったのに…
暗い箱の中から出してください
バレリーナの私を
『踊るように』
この高鳴りを抑えよう。
一口クイッと口に入れ、
手の僅かな鼓動が
飲み口の封を邪魔をする
おっとっと
踊るように
ステップを踏む自分が
愛おしい
【踊るように】
君の書いた不思議な文字が
踊るように紙を埋めた
意味は分からないが
楽しい事だけは伝わってきた
ドイツではサッカーがとても人気
少年少女が一生懸命ボールに集まって、
お団子サッカー
一心不乱に目の前に没頭
そんな時期が僕にもあったな
お団子サッカーでいいじゃないか
踊るように
風が吹いて、足許の花が踊った。
最近、こんな風に生きてないな。
『踊るように』
ゆれるゆられる
ひらひらと舞う
澄んだ水の中に落ちる花びらは
貴方を思い出させる
ゆれるゆられる
ひらひらと踊る
澄んだ瞳の中に落ちる君の姿は
僕を魅了していく
惹かれていく
花を見つけた。かわいらしく、どこか少女を思い起こさせる花を。
花瓶に飾ってみた。なかなかいい感じだ。名前も知らないが、インテリアとしてしばらく利用させてもらおう。
なんて思ってたら、目の前の花は少女へと姿を変えてひらひらと踊り出した……様な気がした。
気のせいかと思ったが、それから毎日、あの幻覚を見るもので。
流石に麻薬の材料でも拾ったのか?と焦り、調べてみた。彼女はオンシジウムと言うらしい。花言葉は一緒に踊って、だそうだ。
だから僕は急いで帰ったよ。もちろん、踊るように、ね。
踊るように
手を叩き
じゃれくりあい
もぎ取った
俺たちのハートたち
お前に掴まれちやぁ
私もイチコロだよ
でもすまねぇ、そんな私にも
心に決めたヤツがいるんさ
そんなもん
ばやしこばやしちみにきまってる
今日の今夜はお前と夜を明かし、一緒に
朝日をみるぜ
俺たちの証
心に刻もう
証らぶゆー
お前にゆー
【踊るように】
タンタン、タン。
「おめでとう」とスマホのチャットアプリに打ち込み3分が経過した。未だに送信ボタンを押すことはできていない。この言葉が本心ではないとはいえ、軽く人差し指を動かすだけで済むことなのに、頑なに動いてくれない。どのような言葉を打ち込めば、この指は送信ボタンを押す気になってくれるのだろうか。キーボードの右上にある消去ボタンを、さっと左へスワイプさせる。一気に「おめでとう」という文字が消えた。
トーク画面の1番下には、相手から送られてきたスタンプが表示されている。わーいという文字と共に、可愛らしいうさぎの絵が描かれている。何がわーいだ。人の気も知らずに。
私がこんなにも悩んでいるのは、彼女から送られてきた1つのメッセージが原因である。
「聞いて聞いて、彼氏ができた!」だと。客観的に見ればとてもおめでたいことなのだが、私にとっては違う。何故なら彼女のことを恋愛対象として見ていたからだ。いや、恋愛対象どころか、恋人になりたいとはっきり思っていた。
いつかはこうなるだろうとは思っていた。お互い永遠に恋人ができない可能性の方が低いし、うんざりするほど彼女から「彼氏ほし〜」という言葉を聞かされていたからだ。本当に、人の気も知らずに。
「彼氏ほし〜」という言葉から、彼女からして私が恋愛対象外であることは明白だった。彼氏ということは、恋人として求める条件の1つとして、男であることが定められていることが分かる。これが「恋人ほし〜」という言葉であれば、私にも可能性が僅かながらにでもあったと解釈できる。加えて更に「彼女ほし〜」であれば、喜んで私が彼女候補として立候補していただろう。きっと、おそらく。しかし、そんな可能性は最初から潰されている。「彼氏」なのだから。
それよりも、彼女に何らかのメッセージを返さなければならないことの方が最優先だ。こんなことを考えていたら、私が既読を付けてから7分が経過していた。ああ、もったいない。相手に既読したと伝わってしまうこの機能が本当に鬱陶しい。こんな機能がなければ、メッセージを返すのが遅くなったと理由をいくらでも付けることができるのに。
何よりも、最後にスタンプを送った彼女の方が恨めしいかもしれない。トーク一覧の「スタンプを送信しました」というメッセージのせいで、彼女が私に何を伝えようとしたのかを知るために、トーク画面を開いてしまったからだ。スタンプ機能も嫌いだ。全部嫌いだよ、もう。
彼女は頻繁に追いメッセージというものをする。「おーい」「何やってるの?」「ねえ!」とよく催促されるため、私は既読を付けたら直ぐに返信をしなければならないという習慣を植え付けられた。
返信しなければならないタイムリミットは、彼女からの普段の追いメッセージから推測するに、30分であると見立てる。30分を過ぎれば、彼女は私の既読に気づいてしまうだろう。そして返信をしない私に違和感を覚える。最悪な場合、彼氏ができたことに対して私がよくないと思っていることがバレてしまう。それだけは避けなければならない。
では、どのような言葉であれば、この指は送信ボタンを押す気になってくれるのだろう。
タタタタ、タッ。
「羨ましい!」と打ち込んでみた。そんな訳があるか。
タンタンタンタンタン。
人差し指もそうだそうだと言わんばかりに消去ボタンの上で激しく頷いた。いや、それなら送信ボタンの上で頷いてくれよ。どうやら私の人差し指は嘘が苦手らしい。真実を含んだ言葉ならば、きっと送信してくれるに違いない。
タンタン。タン、カツカツ。
「私も恋人ほし〜」と今度は打ち込んでみた。この言葉に偽りはない。何故なら貴女を恋人にしたかったからだ。私の人差し指が送信ボタンの上で固まった。どうだ、この言葉なら文句を言うまい。
スーッ。
またもや言葉を消されてしまった。どうして、なに、恥ずかしいって?わがままなやつめ。またもやこの指を説得することができず、別の案を考えることになってしまった。
タッ、タッ、タッ、タッ。
「どんな人?」
どうだ。お前もどんな人が彼女の恋人になったのか気になるだろう?送信ボタンの上で、大切なものが質に取られたかのように人差し指が震える。…分かるよ、できるなら私だって、相手のことは少なくとも今はあまり知りたくない。人差し指のために、この言葉は消してあげた。
タンタン、タン。
何も思い浮かばず、初心にかえって「おめでとう」と打ってみた。しかし、やはり人差し指は動いてくれない。現在、既読を付けてから22分が経過していた。もし私の見立てが誤っていたとしたら、もう彼女に既読が付いていると気付かれているかもしれない。いや、嬉しい話題だからこそ普段より返信が待ち遠しくて、トーク画面を彼女にチラチラと見られているかもしれない。
タン。
「……あ」
うさぎのスタンプの下に私の「おめでとう」という文字が追加された。メッセージを送信したのは私でも人差し指でもない、中指である。なんという刺客だ。想定していなかった事態に、焦りが加速していく。
(書き途中です、操作に慣れてなくてOKボタン押してしまいましたごめんなさい。これで完成でいいですかの一言くらいくれよ!)