『遠くの空へ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
遠くの空へ
コロがシッポを振りながら小走りに私のリードを引っ張ろうとする。
4月になっても夜はまだ肌寒い。
待って、待ってとたしなめながら
街灯の灯る公園まで来ると、夜桜が照らされていた。
冷たい石のベンチに腰掛け、ぼんやりと桜を眺める。
2年生まで同じクラスだったあの人が、
3年になったとき突然進路変更をした。
就職希望者のクラスに。
教室の階さえ違うそのクラスには
私はとうとう近寄ることさえできなかった。
どうして進学コースを離れたの?
どうして何も教えてくれなかったの?
3月になってお互い卒業したあとで
彼はイギリスに留学したと風のうわさで聞いた。
夜空を見上げると飛行機の灯りが点滅しながら西の空へとゆっくりと向かう。
あの点滅する灯りが流れ星であったなら
私は力の限り何度でも願う。
もう一度会えますように
もう一度会えますように
もういちど!!
コロが座り込んだ私の膝へ前足を乗せて
早く散歩しようよと、鼻を鳴らす。
誰も見ていないこんな夜だからこそ
できることもある。
私は立ち上がり両手を夜空へと伸ばした。
あぁあなたの息づくその街は、今は朝?
そのあなたの住む街へ
遥か遠くの空へ
この想いが届きますように。
「遠くの空に」
白いふわっふわっの雲を想像してさ
自分を乗せてどこまでも遠くへ飛んでた
ひろーい空とか 場所とか国とか
宇宙まで行ってみたりして
なんで今は雲に乗って遠くへ行けないんだろ
「遠くの空へ」
遠くの空へ
手を伸ばしても
届かないことくらい
知っているのに
求める
その
あったかさを
「遠くの空へ」
想い馳せるが
ため息ついて
行かぬ理由を
探しだす
いっそこのまま
しがらみ捨てて
そんな勇気も
見つからず
あなたが笑って、私が笑って、そんな日々がずっと続くんだって信じて疑わなかった時に、その「「当たり前」」の幸せが壊れる。
壊れてしまった幸せはもう2度と戻る事はないけれど、そんな、突然幸せが崩れて無くなる人が少しでもいなくなるように。「「当たり前」」の幸せをずっと続けていけますようにと
「遠くの空へ」
願いを込めて。
手紙を書きます。
ちいさいころ、
よくぷかぷか浮かぶ風船を買ってもらった。
だいじにだいじに持って帰った。
でもときどき手を離してしまって
遠くの空へ飛んでいってしまった。
おとなになって
ガーデンウェディングをしているひとたちが
パステルカラーの風船たちを空にたくさん飛ばしているのを見た。
青い空に散らばった風船がまぶしかった。
私がちいさいころ飛ばしてしまった赤い風船のことを
思い出した。
あの時の記憶は薄らとしかないが
母が、鼻声だった事は覚えている
幼すぎた私は 母の手を握り
いつまでも空を見上げる母親に
退屈さと 肌寒さで 幾度となく
話しかけた。
あの時 母がどんな思いで
そうしているのかなど 考えにも及ばず
『お母さん、何を見てるの?』
『お腹減った』
『お母さん?』
母親は返事をする事なく
ただ空を見上げている
『お母さん…お父さんは?』
そう聞いた時
私の手を握る手に 力が入るのが
わかった
「…お父さんは
遠くの空へ行ったのよ」
『遠く?
あのアヒルさんみたいな雲くらい??』
「もっと、もっと ずーっと遠く…」
喪主様 お時間です
係の人が話しかけるまで
私はただ、空を見上げていた
あの時の母と同じ様に…
お母さん、お父さんには会えたかな?
#遠くの空へ
綺麗な空の写真を見るのが好きだ。暇な時インスタを開いて風景の写真を楽しむ。 #遠くの空へ
真っ黒な夜に翠色のレースカーテンのように広がるオーロラの写真。いつかはこの目で見たい空の数々。今日も遠くの空へ想いを馳せる。
〜遠くの空へ〜
父、母を思う。
コロナが始まってから会ってない…
いつ会える?
会えるうちに会わなきゃ!
遠くの空へ
君は、あの頃の儘の笑顔だろうか?あれから多くの季節が入れ替わっただろうか。けれど、僕の中では、貴女の俤はあの時の儘、遠い空の向こうで微笑んでます。
遠くの空へ、遠くの空へ。
ああ、私が見つめる空の先に、あなたはいるのだろうか。
あなたが見つめるその空の先に、私がいるのだろうか。
あなたの見つめるその空は、快晴か、黒く澱んでいるのか、赤く燃えているのか、満天の星空か。
遠くにいる名も知らぬあなたに私は尋ねる。
あなたに馳せたこの想いと私に馳せたあなたの想いが重なるとすれば、それはなんとおかしなことだろう。
遠くの空で、私たちは繋がっている。
遠くの空へ
遠くの空へ
届け
と思った青い春のようなときもあった。
今やまさに同時に見上げている空の下でさえ、
届かないこともあることを知った。
「遠くの空へ」
僕は今そこにいる
とても高い崖の上
落ちてきそうな空の下
君が来る期待の中
僕は今そこにいる
海はどこまであるのだろう
空との境から
何かが顔を出しそうだ
君は今どこにいる
大好きだったあの景色
きっとそこにいるんでしょ
海の見えるあの場所に
君は今どこにいる
あの場所に立って言ったよね
空海の境の先に行ってみたい
その先の景色が見たいって
見つけてくれてありがとう
この景色が好きなんだ
やっぱりここにいたんだね
この景色が好きだよね
君と見るともっと美しい
そんな貴方が私は好き
遠くの空へ向かって叫んだ。貴女に届くかもしれないと考え付いたから、もちろん叫ぶ言葉は貴女がいつも口癖のように言っていたこと。
ぼやける視界から熱された涙が流れ優しい空気が私を包んだ。貴女の香りが鼻を突いた。優しい柚子の香り。
きっと貴女は遠くの空から私を見てくれていると信じて私は今日も遠くの空へ叫ぶ。
遠くの空へ
飛んでった。
風船飛ばしたら遠くの空へ飛んでった。
私は追いかけもしないでただただ見ていた。
自分の想いを手紙にしたため、瓶の中。そうして海へと流した。ぐんぐんとボトルメールは遠ざかっていく。こうして私の知らない空の下で、それは開かられるだろう。
【遠くの空へ】
このお題を目にした時
真っ先に頭に浮かんだ人物
小さい頃は可愛い顔で
わたしと手を繋ぎ
何処までも歩いて散歩した
思い出の中の小さな彼
今はなんだか顔も倍くらい長くなっちゃって
わたしの脳天を眺める程に大きく
背中に大きな羽を携えて
遠くの空で羽ばたこうとしている
わたしの希望よ
幸せになっておくれ
掌から離れたはばたきはきっと戻らないだろう。
不慥かな予感じゃない
希望をのせた確かな意志
今はまだ…
まだだから。
私(よわさ)は棄てなくていい
もしすてたのなら共に拾おう。
希望を持つため捨てたものでも
現在(いま)は私を縛るけど
あせるな。
決して受け入れない事はないから
空(うえ)を仰ぎ、みろ
掌から零れるヒカリにめをほそめて
#遠くの空へ
陽光の心地いい朝のこと、語られ村の少年は、いつものように手伝いに駆り出されておりました。汗水垂らし、畑を耕す。
もしここで現代のナチュラリストなどがおりましたら、なんと素晴らしいと賞賛の嵐を贈ったかと思われますが、少年はいささか不服そうでした。
それもそのはず、彼には大きな夢がありました。それは、片田舎、古ぼけた農具を最新と称するほどのこの村から、いつか都市へ旅立ち、冒険者になりたいというものです。
農作業に日々を費やし、芋臭い娘と家庭を築き、子にもまたそれを求めるなど、彼には言語同断。彼に必要なのは鍬ではなく、馬を握る手綱なのでした。
「ちょっと、休憩しよう」
すっかり汗だくの少年は、
土も一通り和らいだので、鍬を立てかけ、ちょっと一息つくことにしました。
青々とした芝に腰を下ろすと、大きな風がびゅんと吹き、小さなバッタは大慌て、追いかけて蜘蛛も避難します。
森に小鳥たちの声がこだまして、小さなオーケストラをひらきます。彼は籠に載せられたグミの実を、一つ二つとつまみながら、爽やかな喧騒に耳を傾けるのでした。
「キィ…キィ…」
耳慣れない声が聞こえます。少年も思わず、食べるのをやめ、その声に注力します。
「井戸のほうからだ、キツネでもオオカミでもないぞ、聞いたことない、なんだろう」
甘いものも食べて、ちょうど喉も乾いていたので、声のほうへ抜足差し足、慎重に向かいます。
その声はどんどん大きく、どこが苦しそうになっていきます。ゴツゴツした岩肌のような井戸が見えてくると、そこにバシャバシャ水の跳ねる音が混じってきます。
少年はなんだなんだと、足がもつれつつも、急いで中を覗き込みました。
暗いくらい井戸の底には、銀色に輝く小さなナニカがいました。必死に跳ね回り、もうめちゃくちゃに身体を動かしもがいています。
少年は何がなんだかわかりませんでしたが、咄嗟に桶を井戸に落とし、つりそうな手に力一杯、暴れ坊と化した桶をなんとか引っ張りあげました。
陽光が照らし、その正体を露わになります。それは、銀の鱗に包まれて、こぶりの尖った爪があり、小さな翼をはためかす、
そう、ドラゴンでした、しかも大きさは少年と大差ない、そう、赤ん坊のドラゴンが井戸で溺れていたのです。
ドラゴンは身体をブルブル振るわせて、小さな雨で少年を濡らしたあと、いきなり飛びかかります。呆気に取られた少年は、尻餅ついてなすがまま、身体中ペロペロと舐められました。
数秒の沈黙の後、彼はドラゴンを引き離し、ようやく状況を理解しました。
(すごいぞ、キツネでもオオカミでもないぞ、ドラゴンだったんだ、でもどうして井戸なんかに…)
ドラゴンはキィキィと甘え、頭を近づけてきます。よく見ると眼はまだひらきかけ、少年を親と勘違いしたのでしょう。
「おまえ、なんだ、俺のこと好きなのか」
肯定かどうかわかりませんが、ドラゴンはまた少年を舐めます。
「わかった、わかったから、そうだな…、でもうちに置けないしな…」
それは当然、ここは単なる田舎村、ドラゴンブリーダーがいるわけもなく、食糧も十分というわけではありません、ましてやドラゴンですからたいそう食うことは予想できますから、彼は頭を悩ませました。
(そもそもここに置いて、親が帰ってたら大変なことになる…、村が黒焦げになるのは流石に嫌だ)
少年はハッと思い立ちます。
「おまえ、ちょっとこっちに来い」
彼は森の方へとドラゴンを引き連れ向かいます、そこは少年の秘密基地、大きな沢と、溢れる果樹の森林です、ここには野生動物も多く訪れ、今日はうさぎの姿がありましたが、ドラゴンに驚き、まさに脱兎と、逃げました。
「ここなら食糧はうんとある、おまえも腹一杯食べれる」
「俺以外がきた時は、あの木のうろに隠れてやりすごすんだ」
「おまえは今日からドラゴンの子だから、ドラコだ。毎日くるから、まってるんだぞ」
人の言葉はわかりませんが、何か察したのか、ドラゴはキィキィと返事しました、少年もまた上機嫌に頷いて、そこから小道を駆けていきました。
(よしよし、やったぞ!あいつがいれば、俺も冒険にいけるかもしれない、鍬を持つのも牛の世話ももう少しの辛抱、こんな村からはおさらばだ!)
少年は胸に夢想を踊らせながら、家に帰りました。その夜、作業を途中で放り出し、かんかんに怒られたものの、どんな酒でもこんな酔っ払いは生まれないほどに、空想に酔った少年には、馬の耳に念仏。
そのまま心地良い眠りについたのでした。
次の日から少年は、森へ通うようになりました。最初は会うたび会うたび、飛び掛かられて、大騒乱となったものの、次第に色々するようになりました。一緒にうさぎを捕まえたり、魚をとったり、木登りしたり、
背中に乗って、村まで飛んだり…
いつしか少年は、ドラコに兄みたく接するようになりました。撫でてやったり、一緒に笑ったりするのが楽しいのです。
もし、叶うなら、一人ではなく、ドラコと共に空を飛んで都市へ行けたら、そんな想いが少年の心に灯りました。
しかし、その空想も長くはありませんでした。ある日のこと、
青年はいつもの様に森にやってきました。
口笛を鳴らすと、ドラコがばっと飛びだします。もう身体はすっかり大人、琥珀色の瞳に大きな爪は、まさしくドラゴンという姿でありました。
「ドラコ、今日は飛ぶ練習だ。おまえも大きくなったことだ、少し遠出してみようじゃないか」
ドラコは身体を屈めて、青年は背中に乗ります。用意した手綱を掴むと、大空へと勢いよく飛びあがります。
視界には、どこまでも広がる森林に原野、遠くには街が見えます。尖塔が雲を貫いて、伸び上がり、陽光に輝いています。
「よし、ドラコ、今日はあそこを目指すぞ」
ドラコはギィ!と鳴き、雲を弾くほど翼をはためかせ、町へと向かいました。
荷馬車を引く商人に、雑談に明け暮れる夫人たち、遠くからでも人々の生活はよく見えます、少年が特に見るのは冒険者たち、思い思いの武器には、赤錆と傷が残り、長い戦いの日々を思い起こさせます。
青年はそんな姿に自分を重ね、剣を振るい、ドラコと共に敵を薙ぎ倒し、英雄の様に凱旋する。そんな空想を描いていました。
(もう夢じゃない、そろそろだ、ドラコと共に
最高の戦士を目指すんだ)
突然、彼を振り落とさんばかりの強風が襲いました。
「ドラコ!いきなりどうした!」
そう、ドラコが突如として速度をあげ、町から離れているのです。青年が空に眼をやると巨大なドラゴンがいるではありませんか、ドラゴンはドラコめがけて猪突猛進、すごい速さで迫ってます。
青年は手綱をしっかり掴み、可能限りスピードを上げます。
「がんばれ!ドラコならいけるぞ!おまえはどんな奴よりはやいんだ!」
しかし、その努力虚しく、ドラコは苦しげな息をあげながら、よろよろと平野に身を下ろしました。
すぐさまドラゴンも降り立ち、彼らを見下ろします。煌々と輝く銀の鱗に、巨大な翼。何もかも見通す様な黄色い瞳、圧倒的な威厳、それは恐ろしくも、何処か寂しげでした。
ドラゴンは、ドラコに頭を近づけると、
「ギィ…ギィ…」と鳴きますが、ドラコは縮こまり、青年の背中に収まりきらない身体を隠します。
青年は、兄として、育ての親として、ドラコを守ろうと前に立ち、震えながらも小さなナイフを向けました。
しかし、ドラゴンは意にも返しません、
ただ、その寂しげな眼で見つめるだけです。
はっとして、青年はドラコと竜を見比べます。そう、瓜二つ、この竜はドラコの親だったのです。彼女はまだ羽も未熟なドラコを落っことし、ずっとずっと探していたのです。そして、今日この日、ようやく大事な息子の、それも成長した姿を見つけたのです。
青年はしばし俯いていましたが、やがてドラコに向き直り、口を開きました。
「ドラコ、こいつ、おまえの母さんだって」
「ほら、やっと迎えがきたんだよ」
ドラコはそれ聞いて、向き直ります。
見つめ合う二匹の竜は、思いが通じ合ったのか、互いにギィギィ鳴きました。
ドラゴンは翼を広げ空へ舞いますが、
何か躊躇する様に青年を見つめます。
青年は目元を抑えながら、縦に首を揺らし、最後の合図を吹きました。
すると、二匹の美しい銀竜は、遠い遠い空の彼方へ飛び去っていきました。それを見送る青年は、頬の赤腫れを親につめられながらも、ほどなくして旅立つのでした。
『遠くの空へ』
遠くの空へ夢を見ていた。
遠くの空に向かって走っている自分がいた。
バカにされたけどそんな言葉なんて
無視して無我夢中であゆみ続けた
走ったり時にはゆっくりになったりもした。
時にはつまづいたり立ち止まったり
足踏み状態のままで進まない時もあった
そんな状況、そんな困難があったから
こうして今このばに立てている
今のこの景色を見ること感じること
ができるのだ。
この一瞬一つ一つの一瞬を大事にしよう
そしてまだまだ私は立ち止まることを知らない
今の自分が知ることもないこの場とはまた違う景色を
見るために
お題[遠くの空へ]
No.25