花束
あなたの手のひらで
そっとほどけた色たちが
今日という日の温度を教えてくれる。
抱えきれない想いも
言葉にならない願いも
花びらのあいだに沈めれば
やわらかく形を変えていく。
誰かのために選んだはずなのに
気づけば自分の心が
いちばん救われていた。
散ってしまうことさえ
美しいと思えるのは
終わりがあるからこそ
今が咲き誇ると知っているから。
花束は、贈るものじゃなく
そっと寄り添うもの。
あなたが歩く道に
ひとつ、またひとつ
静かに灯りをともす。
眞白あげは
スマイル
ふっとこぼれた笑みは
言葉より先に
心の奥を照らす灯りになる
無理に作ったものじゃなく
風に揺れる花びらみたいに
自然に咲いたとき
人は一番やさしくなれる
誰かのためじゃなくていい
自分の胸が少し軽くなるなら
それだけで十分な魔法
涙のあとに浮かぶ笑みは
強さの証で
迷いの中で見つけた光
今日のあなたのスマイルが
明日のあなたを
そっと守ってくれる
眞白あげは
どこにも書けないこと
声にすれば
ほどけてしまいそうで
胸の奥に沈めてきた言葉がある。
誰にも見せない
夜の底でだけ
そっと息をしている言葉。
強がりの裏で
震えていた日も
笑顔の影で
泣いていた日も
その言葉だけは
私を裏切らなかった。
触れれば
壊れてしまいそうで
紙にも
画面にも
落とせなかったけれど、
それでも
確かにここにある。
誰にも届かなくていい。
誰にも知られなくていい。
これは
世界のどこにも書けない、
私だけの
小さな真実。
眞白あげは
時計の針
静かな部屋で
ひとつだけ動き続けるものがある
カチ、カチ、と
誰にも聞こえないはずの音が
胸の奥ではやけに大きく響く
進むたびに
置き去りにしたものを思い出させ
戻らないたびに
未来の影をそっと照らす
触れられないのに
確かにそこにあって
止められないのに
いつも私を急かしてくる
それでも
針はただ前へ進むだけ
私もきっと
同じように
少しずつ
少しずつ
進んでいるのだと思いたくなる
眞白あげは
溢れる気持ち
胸の奥で
言葉になりきれない光が
ふいに揺れた
触れればこぼれ落ちてしまいそうで
けれど
抱えたままでは
息が詰まりそうで
静かにしているほど
波は高くなる
黙っているほど
色は濃くなる
ああ
これはもう
隠しきれない
名前をつけられないまま
ただ
あふれて
あふれて
世界の端まで届こうとしている
それでも私は
そっと手を添える
こぼれた光が
どこへ向かうのか
見届けるために
眞白あげは