語り部シルヴァ

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3/8/2025, 10:42:27 AM

『秘密の場所』

公園の整備された道を進む中、
人が見ていないのを確認して道から外れて獣道を進む。
進んだ先は整備はされていないものの、
ぽっかりと空間が広がる。

周囲は背の高い草木に覆われて地面は沢山踏まれて
雑草は生えていないしっかりと踏みしめれる地面。

僕の匂いかカバンに入れてあるおやつの匂いか、
僕がここに来るのをわかっていたように
僕が入ってきた入口を囲むように待機していた。

「こんにちは。可愛い住人さん。」
喋ると相手は「にゃ」と満足気に返事する。

ここに住む猫ちゃんを追いかけて見つけたこの場所。
人に慣れた猫ちゃんたちがこの時期
僕で暖を取りに集まってきてくれる。

今は誰も知らない秘密の場所。
変な人に荒らされないようにどうかずっと見つからないでね。

語り部シルヴァ

3/7/2025, 10:47:13 AM

『ラララ』

家に帰ってすぐ床に体を投げ出す。
フローリングの冷たさがすぐに全身を冷やす。
けれどもう1歩も動けない。疲れた。

頑張って寝返りをして天井を見上げる。
電気の付いていない電球が月のようだ。

目を瞑り叫ぼうとした。
日々の疲れを叫び声で描き消そうとした。
大きく息を吸い...

「...〜♩。」
叫び声は歌声に変わった。
というか変えた。シンプルに近所迷惑だ。
こ疲れた時は歌を歌うのが最終手段になっている。
私の最後の足掻き...

「〜♪。...ぐすっ。」

歌声はどんどん鼻声に変わっていく。
あぁダメだ。今日は無理っぽい。
意識が薄れてきた。
次目が覚めたら全て片付けよう...

睡魔に任せて私はそのまま目を閉じた。

語り部シルヴァ

3/6/2025, 10:43:53 AM

『風が運ぶもの』

雨粒が傘を叩く音が消えていく。
空がどんどん明るくなっていく。
傘を閉じて空に手のひらを見せる。
手に雨粒が降ってこない。
ちょうど雨上がりの瞬間に立ち会ったようだ。

しっとりした空気が一面に広がる。
晴空の下で風が吹き抜ける。
湿気った雨の匂い。
雨くさい匂いが癖になってしまいそうだ。

風を感じてふと気付いた。
風が寒くない。
あれだけ刺すような痛みを伴う風が優しくなっていた。

風は春も運んできたようだ。
直に好きな桜が見れると思うと
湿気って重くなった足も軽くなりそうだ。

語り部シルヴァ

3/5/2025, 11:27:08 AM

『question』

「私の事好き?」
「いや。」

「じゃあ嫌い?」
「嫌いだったら一緒の部屋でゲームしてないよね。」

「へへ。じゃあ私の事好き?」
「NO。」

「なんで好きじゃないの?」
「好きを簡単に使いたくないから。」

「ちゃんとした場面なら好きって言ってくれるの?」
「いや?。」

「さっきと矛盾してるよ?」
「ここではい。は言えないから。」

「...ゲーム終わろっか?」
「?はい。」

「ちょっと待ってね?」
「...はい。」

「私は君が好きです。君は私の事好き?」
「うん。大好きだよ。」

「なら、私と付き合ってくれますか?」
「こちらこそ喜んで。」

語り部シルヴァ

3/4/2025, 10:30:48 AM

『約束』

「ねえ、なんでそんなこと言うの?
"もう会いたくない"って...」
何気ない日常だった。休みの日に会ってお菓子を買って、
2人が好きな動画を見ながらゴロゴロする...
今日だってそんな一日を過ごすと思ってた。

けどどこか元気の無い君のことが気になって尋ねてみると
"もう会いたくない"と一言。

それから理由を聞いても俯いて何も言わない。
「今日は帰って。もう僕らは今日限りで終わりだから...」
君は歯切れの悪い言い方をする。相変わらずこちらを向かない。

やりたいこといっぱいあったって言うのに...!
自分の感情を一方的に押し付けたくなる。けれど震える君を見て全て理解した。

「...わかった。今までありがとう。
けど、これだけ...」

君に抱きつく。君が苦しくならない程度に強く抱きしめる。
君も同じようにしてくれる。
優しさと暖かさに包まれて心地いいはずなのに涙が出る。

「それじゃあさよなら。」
私はすぐさま帰る準備をして君の家から出た。


私たちは付き合う時、ある約束をした。
"彼は余命宣告を受けている。
その日が来た時彼から伝えられ、
私たちは文句を言わず別れを告げる。
そして私は彼のことを忘れる努力をすること"を...

語り部シルヴァ

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