夏の匂い



東北から出てきた私にとって

夏の知らせは強烈なパンチだ

匂いなんて生優しいものじゃない

春がまだ舞台に立っているのに

押しのけて登場してきた夏

挨拶代わりの30度にクラクラ

カーテン


たった1枚の布だけど、これで私の城が完成した

中で何が起きるか誰も知らない

外で何が起きるか私は知らなくてすむ



ちょっとだけ隙間を開けてみる

青く深く



身の回りにある、いわゆる青色のものって

意外と見つからない

青信号は言わずもがな、

空は水色だし、海は茶色に近い


ああ、横浜マリノスのユニフォームは青いな

J1の最下位に深く沈んでた

早く浮いてきて

まだ見ぬ世界へ！



人は知らないものにあった時どうするか？

検索する

今では何に対しても口コミを調べる習慣がついてしまった

Googleマップの評価を見るだけで大体のことがわかってしまう

とても便利だけど、ちょっと退屈


次に通ったバス停の終点まで乗って

最初にあったラーメン屋に入ってみよう

まだ見ぬ世界へ！

最後の声


自分が発する最後の言葉はなんだろう

愛する妻への感謝か

血を分けた兄弟達への思い出話か

まだ見ぬ子供達へのエールか

なんにせよ明るい前向きな言葉がいい

そしてそれがずっと先であればもっといい

そっとポテチを棚に返す