Nijiame

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12/17/2025, 4:52:57 PM

雪の静寂


オノマトペすら聞こえない

白も黒すらも見えやしない

注連縄の中のような世界の景色は、きっとそんな感じ

思考の言の葉が揺れても音が鳴らずに

それが不気味で、一周まわって川の音がうるさくて

きっとバクまみれで、でもきっと

眠れない今より心地良い

一面の雪が音を立てるほどの静寂に

きっと耐えきれなくなるほどの、世界なんだろうな

12/12/2025, 1:49:33 PM

スノー


鋭利な毒が降る

海底都市。サブマリン。

空虚な灰は吐く息に突き刺さる

(孤独。ここでは、孤独。)

埋もれた白から這い出た

青くない白いそら

やけに眩しくて幻で

自分すらもよく見失った

コピーアンドペーストの手元を狂わせ

元の雪景色すらも残らなくて

それでも足跡を残し続ける理由が

あなたにはあって?

12/7/2025, 6:35:03 AM

消えない灯り


叫べない

アパートだから

2階の角部屋から3番目の、エレベーターより階段の方が近い部屋だから

助けても言えない

助からない

独りだから

友達とか家族とか、そういう話を出せるほどたくさんいなくて、でも不幸せじゃないから

きっと幸せな方だから

叫べない

口を覆うしかない

いっそこのまま消えてしまいたい

潰れた肺をさらに潰して、綺麗な肺を黒かった風に見せたい

そんな風を見たい

それができれば、ようやく私は消えるのだから

消えて他の電球たちを

嘲笑って消えたい

11/27/2025, 4:46:33 PM

心の深呼吸


深夜を吸って

後悔を吐いて

深海を進んで

航海を這って

親愛を背負って

本懐を懐かしむ

浅い、浅い、浅い

穴が空いているのに、悠長なこと

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うるさくて

うるさくて

うるさくて

あなたも私も、不安定

私の詩があなたを動かすことと

私の詩が一瞬しかあなたを動かせないことに

私は私を褒めてあげたくなる

今日はそういう深呼吸

11/3/2025, 3:57:30 PM

行かないでと、願ったのに


まだスマホもない時代。

公衆電話のその前で。

クラスのあの子が座ってて。

僕はあの子が気になって。

昔はよく喧嘩もしてて。

世界で1番心地よかった。


僕らも少し大きくなって。

前みたいにはならないけど。

距離も自然に開いたけど。

なんとなく悲しそうだったから。

少し話して夏鼓(なつつづみ)。

ほんとに少しのこども返り。


帰り際口から零れた。

「ありがとう」と言って別れた。

なんでそんなこと言ったのか。

今でも本当に分からない。けど。

あの日から彼女はいなくなった。

本当にあった夏の話。






その頃は確か、後に付き合う女子と出会った時で。
今でも思い出すくらい混乱とifと後悔があるけれど。
あの頃の僕は本当に、人への関心を持てなかった。
今更言うのも虫が良すぎるし、酷いことだけど。
……幸せで生きてろ、ばーか。

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