時間はかからなかった。
必要としないもの、大切な気持ち、消え去ってしまえばいいのにって脳みそが勝手にそんなこと思っても、関係なんてない。
何にしても、それがどんな事でいつ壊れるかなんて誰も知らなかったんだろう。そりゃ、まだこれからの事だから。
全ては夢物語みたいに、全ては嘘みたいなノンフィクションの為に。
存在する君が、いつも泣いてるうちは誰も見向きもしない。せいぜい気づくのは、一人くらいだろう。
それが誰を表すかなんて気にしないで、爽やかさを失った夏の風みたいに、適当に生きてればいいから。
少しの間だけ何もかもに蓋をして、君だけの世界を作って、閉じこもって、沈んでればいいから。
それが、想像を絶する事象を起こしても、消し去ることを選べば
それが、答えみたいな、簡単な事。
しばらく、念でも祈りでも送ってるから、
感じる
ように
眠るように。
目を閉じて
いて
ね。
確かにあれは愛だった。
昼下がり、夜を待つまでの時間。
錆臭い鉄棒にぶら下がってその隣、更に高い鉄棒へよじ登った。腹が減ったと泣き言を漏らし、気休めに逆上がりなんかしてみたり。
特に、空腹を紛らわすことに対して執着なんかは無い。
だって、近所のスーパーで腹を満たせばいいのだから。
サラダチキンでも買って家に帰って叱られたら、味気のないお惣菜すらとても美味しく感じるに違いない。
家に帰ったらまず、手の匂いでも嗅いで、その次に、君が朝焼いてくれたパンケーキでも食べよう。
焦げたバターが香る甘いパンケーキ。
手紙にはなんて書こう、ベタに愛してるなんて書いてみたら自分は満足できるかな。それとも、もっと詳しく君への思いを綴るべきか。受け取り主は不在だろうけど、それでも送って。
読まれず燃やされたって、どうせ君はかえってこないから。
それでもいいんじゃない。
僕は今も生きてるし
君も、
そのつもりでしょ。
だから、届くといいな
この気持ち。
本当のことはよく分からない。
君が消えたあの日、この街は心のままにサラサラ音も立てずに無くなった。
太陽が照らす街並みが段々光を増して行く。
一つまた一つと姿を消す影を、見ていることすらままならなかったのに。
例えば明日目が覚めて、あの日のように肩を並べて見上げた夜空が、また目の前に現れるような、そんな気がしてならない。
落ち着きがない、切なく思える心が、何故かドキドキと輝いている。
それはこの街に、舞い降りた悪夢のよう。
好きなのは、怖いからじゃない。
好きなのは多分、限りなくゼロに近い想像を超えた、期待より絶望のもっと先にある。
完全に君が
溶けてる。
その匂い
みたいな話。
おやすみ。
君がそこにいる限り
終わる事のない夢を見る。
なんて
僕の夢の話を
いつの日か君に