9/14/2025, 2:30:43 PM
『愛の滲む夜に』
幾時代が過ぎ去っても
この愛の灯火が
消え失せていないのなら
もはや誰にも踏み消すことは
不可能に近いのでしょう
黙って夜が静かです
そして今夜も
朧げな君に
こうして無理に
名前を呼ぶ
8/29/2025, 7:34:13 AM
『缶コーヒー』
缶コーヒーはいつだって
失恋した日の味を
そのまま冷たく
スチールに包んだまま
安く味わえる
広い青空のした
ブラックではすっきりしすぎ
砂糖がちょっと
8/25/2025, 7:39:26 AM
『日本』
この国があまりに
綺麗だから
いつからか僕らは
見知らぬ地にいかないと
心が動かなくなった
8/20/2025, 9:09:33 AM
『痛み』
教えてくれよ
骨をとおりこして
一気に土に
なろうとした時
ぼくの胸の中心は
なぜか光満ち溢れて
たまらなく眩しくて
あまりに仕方ないから
いまはこうして生きてるんだ
君は涙をなくさないで
だから一緒にいてあげるって
訳わからない台詞と一緒で
それでいいからさ
抱きしめててくれよ
8/15/2025, 9:47:05 AM
「夏の詩」
使われすぎて
炭酸の抜けたラムネみたいな
言葉を頭から浴びせるなよ
汗一粒の価値もない
生命が一気に重くなる
鈍重な足の季節の真ん中に
脈打つ血管までが這う心は
こんなにも肉体を
張り裂かんほどに膨張を始めて
生きようとしている
君も生きていれよ
喜びも哀れさも混ぜて
胸を叩けるのなら
燃えたミミズのうえには
光をはじいて水銀にした
名も知らない花が咲いて
明日あさってに灰になるが
いつかはここまで引かれている
紺色のおだやかな水平線よ
俺の足跡を押し流さずに
銘記しておいてくれ
やっと生きていることが
こんなにも楽しいと
思えてきたところだ
おおうと
低く叫びながら鈍重な足が
踏みつけてしまった
半分に潰れたセミの焼死体