コーヒーが冷めないうちに
貴方に別れを告げる
コーヒーが冷めないうちに
私は貴方の前から居なくなる
いつかはこうなる運命だったのよきっと
それがたまたま今だっただけ
きっとそう
永遠なんて存在しないのだから
コーヒーが冷めたら
私と貴方はもう二度と
笑い合うことはないのだろう
既読がつかないメッセージ
今日も貴方にメッセージを送る
既読がつかないのはわかりきっているが
それでも送ってしまう
君からの返事が少なくなってから約4週間
だいぶ慣れてきたとはいえやっぱり寂しい
この寂しさを
心に空いたこの穴を埋めたくて
でもどうもできなくて
私は今日も眠りにつく
どうすればいいんだろうね
もしも世界が終わるなら
私は何をするだろう
好きな物食べたいなだとか
最愛の人と最後の時を過ごしたいなだとか
色々思いつきはするけれど
実際ほんとに世界が終わるってなったら
きっと私は何も出来ない
多分それでいいんだと思う
それがきっと私の最後なのだから
朝早く学校について教室に入った時
誰もいない教室の雰囲気
私はその雰囲気が好きだった
放課後部活終わりに帰る時
ふと教室に寄ってみた
朝とはまた違う雰囲気の
誰もいない教室
私はやっぱり
その雰囲気が好きだった
そんな私も今年で卒業
もう誰もいないこの教室の雰囲気を感じることは
できなくなるんだと思うと少し悲しいけれど
最後までこの教室の
誰もいない教室の雰囲気を感じていたいと思った
「海行きたかったなーーー」
あまりにも君がそう言うから
「今から行く?笑」
気づいたらそう答えていた
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「海だー!!!!」
9月になったとはいえまだ少し暑いこの頃
私は君と二人で海に来ていた
「なんでそんなに海に来たがってたの?」
ふとそう思い聞いてみると、
「うーーん、夏の忘れ物を探したかったから?笑」
と言われた
私は意味がわからなかったけれど
『夏の忘れ物』
この言葉が妙に心に残って
君と二人で海に行った記憶を
今でも鮮明に思い出す事が出来る
もう君とは何年も会っていないけれど
きっと何処かでまた夏の忘れ物を探しているだろう