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12/17/2024, 5:32:29 AM

『風邪』


俺は、皆から嫌われる存在だった。

何が、ダメなのか自分でも分からなかった。
いや、本当は、分かっていた。
思ってもないことを、口走ってしまう。
その上、何人の人も傷つけた
そして、何人の人も巻き込んでしまった

もう、俺の周りには黒く染った奴らしかいない。
どれだけ足掻いても、取り繕っても、真っ黒に染まってしまう。

まるで、伝染していくように。

12/15/2024, 1:18:12 PM

『雪を待つ』


ふと遠くの山々を見れば紅葉から雪山へと移り変わり、
冷たい風が私の頬を撫でた。

この季節になれば心做しか胸がぽっかりと、何か空いた空虚な気持ちになる。

そんな空白を真っ白な雪は埋めてくれる。
私をも覆い隠さんとする雪は秋を隠し、春を待つ。

そんな雪を、ずっと待っている。

そして、いつか私に春の日差しが来ることを願って──








12/15/2024, 4:25:26 AM

『イルミネーション』

空を見あげれば、それは、まるでイルミネーションのようにキラキラと輝いていて、雪が白い息で解けて──

星はまるで泣いているかのように光って、そして、雪のように解けていく
人は時が過ぎるのを待ち、光りは届くのを待つ

でも、そこに、光はずっとあって、私もここにいる。

私は冷たくなった手をそっと握りしめた。

6/5/2023, 2:09:43 PM

誰にも言えない秘密


あなたの事が好きでした


これが言えたら、今、僕は楽だったのかな







5/11/2023, 9:48:23 AM

モンシロチョウ


初めて幼虫を見た時気持ち悪いと思った。

2回目に卵を見たら発狂した。

うにょうにょ動き出すソレは私の心を不快にさせ、ぶすぶすと包丁を突き立てたくなった。

けれども、そんなことをしたら包丁が汚れるからしなかった。

だから私は知らないフリをした。

でも、むしゃむしゃと小さい口で頑張っている姿は何故か愛嬌を感じた。

私はその子を捕まえ、食べる様子をもっと近くで観察することにした。


きゅうりを与えてみたり、トマトや人参の皮。

でも、1番食べたのはやっぱりキャベツだった。


その子はサナギになったまま旅立った。

あの可愛らしいフォルムをしている蝶にはなれなかった。


私はごめん。そう謝り、庭の隅にそれを埋めた。


翌年、キャベツ畑の周りを飛ぶモンシロチョウが目に入った。


なぜか、自然と涙が出た。

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