いつか君が語ってくれた夢。
僕には眩し過ぎて、荒唐無稽に思えた。
叶うわけがない。
出来るわけがない。
頭に浮かぶのはこんな後ろ向きな言葉ばかり。
君が目を輝かせるたび、僕はそんな頭に浮かんだ言葉を意識の外へ追いやる。
僕には君のような夢は見られないけれど、君の夢が叶うように全力で背中を押してあげる。
だってそれが、僕の存在理由だから。
叶うわけがないそんな夢も、叶うと信じている君がいる限り出来るだけ信じてみるよ。
だから、君はそのままでいて。
END
「君が見た夢」
推しが生きてて仕事をしている。
推しを褒めてるポストを見つける。
推しの新しい仕事が発表される。
それが私の明日への光。
END
「明日への光」
何百年も後の人に「素敵な物語」なんて言われたくない。
かわいそうだから、なんて理由で宙に上げないで欲しい。
私は私の人生を望むように生きたいだけ。
私は私の大切な人達に幸せになって欲しいだけ。
それ以外の人達に褒められたってちっとも嬉しくない。志半ばで何かを諦めることを「かわいそう」なんて言うなら手を差し伸べて欲しかった。
安全圏から眺めてるだけの傍観者達の、娯楽になんかなりたくない。
星になんかなるよりも、大切な誰かのそばにいるただの人でいたかった。
END
「星になる」
郊外の結婚式場にはチャペルがある。
天気のいい日にはそこでガーデンウェディングが開かれ、通りすがりの人が散歩がてら覗いたりもして、幸せのお裾分けをしている。
今日も鐘の音が鳴り響き、幸せいっぱいの新郎新婦が階段を降りてきて、会場の外にいた通りすがりから「綺麗ねえ」なんて声が上がる。
私は鐘の音を背に家路を急ぐ。
誰も祝福しない、神様から見放された恋。
鐘の音なんかしなくていい。
白いドレスも着なくていい。
綺麗でなんて、いなくていい。
「ただいま」
返事は無い。
鍵を開け、ドアを開ける。
箱の中には、愛しいあなた。
END
「遠い鐘の音」
英語の「SNOW」にはスラングで「騙す」という意味があるらしい。
雪が降ると視界が悪くなり、ものが見えづらくなるから、というのが語源の理由らしい。
なるほど、と思った。
外国語のこういう慣用表現とかスラングとか、あまり知らないからそういう辞典とかあったら読んでみたいかも。
END
「スノー」