いやそれ、生きてないし。
なんて言うのは野暮なんだろう。
現代は老いも若きも〝ぬい活〟が大流行りで、出かければそこでパシャリ。何か食べればテーブルに乗せてパシャリ。
「小さき命たち·····♡」
なんてコメントと共に上げられたその写真には、瞬く間に「いいね」がつく。
ライナスの毛布じゃないけど、ぬいぐるみに癒されたり安心感を覚えるのは事実で、カバンにつけたそれをふとした時にむに、と触ったりすると幸せな気分になったりする。
そんな癒しを与えてくれた小さな命が、中古ホビーショップなんかに行くと山と積まれていたりするんだよなぁ·····。
END
「小さな命」
あなたを愛してる。
海外ドラマや映画では日常会話のようによく聞く言葉。
私の日常ではまず聞かない言葉。
親から言われたことも無ければ異性から言われたことも無い。友人同士でも記憶に無いからそんな会話を交わしたことは無いのだろう。
まぁ、言われたいとも言いたいとも思ったことは無いのだけれど。
END
「Love you」
太陽のような人。
大概は素敵な人、良い人のイメージで語られる。
あたたかくて、周りの人を笑顔にするような、そんな人。
でもそれって、太陽の一面に過ぎない。
あまりに強い陽光は植物や大地を枯らし、飢餓を呼ぶし、太陽という惑星の表面温度は5000℃以上にもなる。近づく事すら出来ない苛烈な存在。それが太陽なのだ。
太陽のような人。
それは近づき難い苛烈な魂を持った人の事を言うのかもしれない。
END
「太陽のような」
素敵な人だと思った。
仕事は出来るし私達新人にも気さくに話しかけてくれるし、駄目なものは駄目と上司にもはっきり言うし。
こんな人になりたいと思った。
そしてその憧れは恋へと変わっていった。
「好きです」
勇気を振り絞って告白した。
この人は私をただの後輩としか見ていない。
でも、決して悪くは思っていない筈だ。だったら0からスタートして、少しずつプラスに進めていけばいい。
お付き合いしてる人はいないと言っていたし。
「俺のことが好きってこと?」
「はい」
「·····」
「あの、ご迷惑でしたか?」
「俺はさ、仕事のデキるパートナー、もしくは部下としての君は認めてるけどそういう感情は持ち合わせていないんだよね」
「少しの可能性も無いですか」
「悪いけど、君に対してだけでなく、誰に対しても持ってないってことだから。その、そういう感情」
――0からのスタートだと思っていた。
でも、どうやら違っていたらしい。
そもそもスタート地点自体が存在しなかったのだ。
生まれたばかりの恋はたった数日の命だった。
END
「0からの」
「同情するなら金をくれ」は一時流行った言葉だけれど、「ほんとそれ」と思うことが増えてきた。
結局ある程度の財力はあった方がいいんだよなぁ。
END
「同情」