たろ

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12/2/2025, 1:28:23 PM

贈り物の中身

12/1/2025, 10:23:14 AM


【凍てつく星空】

11/30/2025, 1:03:14 PM


【君と紡ぐ物語】

愛しい人に愛を囁く。
それはとても甘美な夢。
身が震えるほどの恍惚を、愛しい人から与えられたなら、天に召されても悔いはない。
繋ぎ止める為の睦言は甘く耳を擽る。
誘われるように愛しい人の唇を優しく食めば、その白い肌に羞恥の紅がさす。

愛しくも優しい人に幸せを。
薄汚れてしまった身体を綺麗にするのだと張り切るのは、それはそれは懐の深い温情が溢れんばかりで。
涙が出るほど幸せが押し寄せてくる。
気紛れでも構わない。
たくさん使って喜んでくれるのならば、全てを捧げてしまいたい。

愛しい人の為ならば、どんな睦言も夢も物語も紡ぐ事が出来るのだ。

11/28/2025, 4:20:39 PM


【霜降る朝】

「…かっちゃん!来て!凄いよ、外!」
足音も賑やかに飛び込んで来るあなたを何事かと、自室に迎え入れた。
「おはよう。どうしたの?」
これは外に出る流れかと予測して、厚めの上着を掴んだ。
「はつもの!」
厚着を選んでいて良かったと内心ホッとしつつ、元気なあなたの手に引かれるまま、ついて行く。

玄関で、雨の日用の靴に履き替えて、外へ出て行くと、霜柱がキラキラと立ち上がっていた。
「はつしも!かっちゃん、踏むよ!」
無邪気にはしゃぐあなたの靴が、地表を押し上げる霜柱を踏みしめていく。
「すごい音!」
バリバリと音を立てながら、あなたの足がステップを踏む。
「かっちゃんも!」
そっと足を踏み出すと、サクサクとした感触が靴裏に響く。
ザクザクと踏み締める音を立てながら、あなたが戻ってくる。
「かっちゃん!あっち、まだ踏んでないから!行こう!」
あなたから差し伸べられた手を取ると、そのまま引っ張られてついて行く。
「凄い音…。」
童心に返ってはしゃぐあなたの背中が、ひどく楽しげで自分まで楽しくなってくる。

11/24/2025, 10:40:32 AM


【君が隠した鍵】


「…失くした?」
申し訳なさそうな表情のあなたが、腕の中の小箱を見下ろしている。
「鍵、失くした。だから…。ごめん。」
こどもの時分から、ずっとあなたの宝物が入っている、それはもう大切にされてきた鍵付きの小箱。
「あぁ、そっか。無理、言ったね。ごめん、無神経だった。」
自分が見たいなんて言ったからだ。
「…違う。本当に、失くして!」
青褪めていくあなたの頬が、生白く部屋の照明を弾く。
「大丈夫だよ、かっちゃん。気にしないで。気軽に見せてもらう物じゃなかったよね。ごめんなさい。」
踏み込み過ぎてしまった事を反省して、動揺しているあなたの背中をゆっくりと撫でる。
「ほら、座って?かっちゃん。その鍵、外には持ち出さないでしょう?きっと家の中にあるよ。大丈夫、ちょっとお出掛けしてるだけなんだよ。」
ぎゅうと所在なげなあなたを抱き締めて、背中をぽんぽんと叩く。
「…思い出せない。何処に仕舞ったか全っ然!」
この世の終わりの様な表情で、自分を叱責し始めそうなあなたを抱き締め続けた。
「今日は開ける必要がないって事だよ。小箱さんが、そう思ってるの。今じゃない、って事。」
余裕がなくて、暫く触れていなかったこともあって、あなたは酷く動揺している。
「―――っ!見せたくない訳じゃないのに!」
情緒不安定な精神状態の時に、して良い話では無かった。
「うん、ありがとう。小箱さんが良いよ、って言ってくれるまで待つよ。また今度にしよう。ね?かっちゃん。」
小箱を投げ棄てそうになるあなたの手から小箱を引き取って、ソファの隅にそっと置いた。
(オレが焦ってどうするよ。)
あなたが落ち着くまで傍に居て、ゆっくりと宥める。

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