I LOVE……
その先が言えないのだ。
あ、別の言語で言えばいけるんじゃね?
そう思って「I LOVE YOU 外国語」と検索
しようとしてやめた。
相手に意味が通じなければ、意味をなさないことに気づいたからである。
【I LOVE…】
三日月はしょっぱかった。
雲は砂糖の味がした。
雨は少し苦かった。
虹はさっぱりしたジュースみたいで、
雪は夏の味がした。
満月はおせんべいの味がして、
青い空は炭酸水のようにしゅわしゅわと弾けた。
大人になるにつれて、味を感じなくなってしまった。
きっともう、二度と味わえないのだろう。
『三日月』
新年だ。
外を歩いていると、静かながらも楽しそうな雰囲気が伝わってくる。
走り回って笑う子供。
初詣にでも行くのか、全員揃うことが久々のような雰囲気の家族。
落ち着いているけれど、しっかり手をつないでいる夫婦。
コンビニのはしで、兄弟が身を寄せ合って何かをのぞき込んでいる。
肉まんを美味しそうに頬張る彼女を、楽しそうに眺める彼氏。
それだけのことで、もしかするとこの世界は美しいのかもしれないなどと、単純に気が変わってしまった。
今年はよい年になりますように。
あたたかい手のひら。
細くてかたい指。
爪の感触が好きで、何度も撫でる。
パズルのように組み合わせた指。
指の間にかかる圧力が心地良い。
君がくれる、大好きな贈り物。
「手のひらの贈り物」
心の片隅で、本当の優しさを信じる。
心の片隅で、純粋な優しさを疑う。
心の片隅で、世界を憎悪する。
心の片隅で、あいつに嫌なことがありますようにと祈る。
心の片隅で、もう会うこともないあの子の幸せを祈る。
心の片隅で、黒いしあわせを抱いて泣く。
心の片隅で、もう二度と味わえない空気を吸う。
心の片隅で、眠っている原石に布団をかける。
心の片隅で、今日がはじまったと嘆く。
心の片隅で、今日がはじまったと歓喜する。
心の片隅で、誰かのしあわせを願う。
心の片隅で、