11/21/2025, 12:08:33 PM
その欠片がピッタリ嵌まる処は一つしかなく、目の前にあるとも限らず、既に失われたものかもしれないのに
それをわかってあなたがずっと握っているのを知っている
いつかふたつに割って私にひとつ、くれませんか
: 夢の断片
11/19/2025, 10:46:02 AM
曇りガラスの部屋に息が詰まる
大抵は嵌め殺しの窓なのではないか
吹き抜ける風もなく視界も無い閉塞感
近視が進んで光しか感じなくなった先は
こんな世界なのではないかと昔から怖かった
そのイメージから抜けられない
: 吹き抜ける風
11/19/2025, 3:17:59 AM
頼りない光の前では輪郭の一部とぼんやりとした正面側だけがようやく見える
ディティールや裏側はどう頑張っても無理だった
それを照らす理由が自分でも解らない
ふと思い出した淡く薄気味悪い記憶たち
: 記憶のランタン
11/17/2025, 1:20:10 PM
冬の始まりに生まれたばかりのわたしは、社宅の部屋が15℃を下回ると必ずぐずっていたと父から聞いた
むずかる理由をあれこれ検討して気温にたどり着いたのがとても父らしい
今でも毎年15℃を境に小さいわたしが冬へと走り出すのだ
: 冬へ
11/16/2025, 8:17:51 PM
わたしが今見ている月は約7時間後に君を照らし
そこから17時間後に私のところに帰ってくる
明日も明後日も、もっと先も同じように
あと数百回それを繰り返した頃に、ようやく君とわたしの見る月が二人を照らす
: 君を照らす月