"さぁ、皆さんで世界を変えてみせましょう!"
きっかけはこの一言。誰もが言ってる、この一言をある男が言った。するとどうだろうか。世界は一気に変わってしまったのだ。ある民は男を崇め、ある民は男を憎んだ。
そこから男の時代が始まった。民衆の意見を取り入れ、金に屈さず、人々を笑顔にする為だけに必死に努力したが、男は"完璧"を求め過ぎたのだ。その"完璧"を実現するのに果たして世界中の民が協力するのだろうか。否。しなかった。
こうして、世界中に名を響かせた男は"完璧"を求め過ぎ世界を悪化させてしまったのでした…おしまい。
今日から私も社会の一員として仕事をするんだ。私は心を踊らせていた。何故か?それは大手企業に入社できたからだ。
田舎で育った私は、とにかく必死に勉強をした。そして、高校を成績トップで卒業し、上京、大学も首席で卒業。こんな"完璧"な人間がどこにいるのだろうか。ここでもどんどん仕事をして、楽しい人生を送るんだ、そう思っていた。
実際は、仕事が出来ず上司に怒られ日報には自分の無能さを書き記さなければならない。こんなの、私が描いていた"完璧"とは何もかもがかけ離れていた。次第に私は食事もまともにとれなくなり、倒れ、運ばれることも増えてしまった。
あれ、私は、何が楽しくて今生きてるんだろう、?
僕の思いは変わらないずっと。昔から変わらない。僕はお医者さんになって、人々を助けるんだ。そしたらパパもママも僕を認めてくれる。褒めてくれる。今はまだダメでも、いつかは絶対、会って凄いねって言われてみせる…
そんなことを思っていた自分を懐かしく思いながら今日もデリバリーした牛丼を口に頬張る。流石に、この歳にもなれば自分に親が居ないことも知っている。誰も褒めてくれない。みんな俺の存在価値、俺を否定する。PCにYoulooseの文字が見える。チッ。舌をならす。そのまま布団に横になりながら考える。
俺ってこの世に必要か?
コップなんてどれでもいいでしょう?
いや、ダメなの。絶対。このコップじゃなきゃダメなのッ、!
…そんなに怒鳴らなくても良くない、?
緊迫した空気の中、君がそう呟いた。「あ、ごめッ」僕がそう言おうとする前に、君が続けて言葉を並べた。
「そんなに大切なの?もうボロボロじゃん。また、新しいの買ってあげるよ?」
その言葉には、なんの感情もこもってなかった。
僕はギュッとコップを抱きしめる。
"大好き"
そう呟いて、ティーカップの中に紅茶を注ぐ。
匂いには、記憶を呼び起こす力があるのだと、噂程度に聞いた事がある。
この、ティーカップで、この紅茶。まるで君が生きているみたいに感じられる。
このコップじゃなきゃダメ。君の、生きていた形を残して置かなきゃ行けないから。
愛して、私を、こんなに焼けて、もう原型のない私でも
私には尊敬する人がいる。とっても優しくて、とっても可愛くて、とっても、とーっても思いやりの強い人。私もあの人みたいになりたくて、一生懸命頑張って自分の性格を変えようとしたけど、もう、大2にもなれば人格を変えるのは難しかった。それでも私は諦めなかった。憧れのあの人に1歩でも近ずくために。
そういえば最近、あの人について行くと、絶対に目で追っていたはずなのに消えることが増えてきてしまった。そして、その後は必ず何かいいことがある。お金を見つけたり、あの人を見れないのは悲しいが、頑張りを神様が認めてくれている気がして。これからも私は、憧れの人に向かって、走り続けようと思っている。
ずっと見てるのバレてるよ…。
次ば何をしてあげようか。