【信号】

点滅する信号の光
時刻は深夜を回っている
どうしようもない衝動が
僕のからだの中を駆け巡る
駆け出したいこの気持ち
背中には大荷物
星の輝きを目印に
目的の場所を目指す
そこには夢とロマンが広がっているだろう

【言い出せなかった「　」】

私の元から去っていく背中
その背中を横目に
私は何も言えなかった
今思えばたとえもう
どうしようもなかったとしても

"行かないで"

そう言えば良かった

【ページをめくる】

ページをめくる
その手は止まらない
だって
色々な世界がそこには
あって
知らない世界が
そこには広がっていた
覗けば覗く程
知れば知る程
それは僕の世界を拡げていった
誰も知らない
それでいて
誰かは知っている
そんな物語がそこにはあった

【8月31日、午後５時】

なぜ？
何故なのか
このお題
何かのメッセージのか？
秘密の暗号か？
何を書けば良いのか
わから－ん！

【ふたり】

生まれた時から僕らは一緒だった
何をするにも何処に行くにも
服だってお揃いじゃないと
嫌だった
それがいつからだろう
足並みが揃わなくなったのは
何をするのも何処に行くのも
彼は僕と一緒を嫌がるようになった
彼には彼女が出来た
何をするのも何処に行くのも
彼は彼女と共にするようになった
僕は一人になった
何をするのも何処に行くのも
僕一人になった
それがとても辛くて悲しくて
切なかった
二人一緒という訳にはいかなくなった
これが大人になるということなのか
難しいことは分からない
ただ僕と彼　
それぞれの世界が創られようとしていた