『降り積もる想い』


考えても　考えても　追いつかない
部屋に残された僕は　一人


窓の外には　雪　
白い雪が


思い出となって　降り積もる
いつか溶けてなくなる　その日まで

この手の中であたためていたいよ

『時を結ぶリボン』


そのリボンを辿っていけば　
あの頃の君に会えるだろうか


そのリボンを辿った先に
未来の君は見えるのだろうか



今この瞬間を閉じ込めて

過去も今も未来も

『ささやかな約束』


君がくれた手紙　私は大切にしまった

君がくれた色とりどりの　チューリップ


カラフルな花瓶に生けた


一緒に手を繋いで　歩くこと
隣で一緒に　　眠りにつくこと


あと何回できるだろう　

寂しさを味わえる喜び

いつかわかるだろう


それまで　たくさんかくれんぼしよう

『時を止めて』


朝起きた時　　夜眠りにつく時　

この手を握り返してくれる人がいる

嬉しい時　　涙した時

優しく抱きしめてくれる人がいる



夜空に瞬く　　　無数の星々
あなたが紡ぐ　　言葉の端々


今この瞬間を　　一雫にして飲み干して　
ここに閉じ込めて　　永遠にしたい

『キンモクセイ』


夕暮れ時に香る　金木犀の香り

手を引いて歩いた坂道

私は小さな手を　　そっと包み込んだ

壊れないようにそっと


君は覚えているかな

あの香り　あの景色

季節が巡る度に　思い出せる

思い出している