手放した時間
1時間前、1分前、1秒前。
毎日毎秒、時間を手放しながら生きている。
家事をしながら仕事をしながら、どんどん手放している。
私にできることはそう多くない。
時間を手放さないということもできない。
今日はぼーっと座っている時間も多かった。
座って呼吸をしているだけ。
でも、心は穏やかで満足している。
そんな時間の手放し方もたまにはいいな
紅の記憶
おばあちゃんは赤が好きだった。
赤い服、赤い靴、赤い口紅
おしゃれで美人。
大好きだったし今も大好きだ。
おばあちゃんっ子だった私は、子供の時はいつも一緒だった。
グラウンドゴルフについていき、一緒に石蕗をとり、本もたくさん買ってもらったな。
歌が好きで、太鼓も三味線も大好きな粋なおばあちゃん。
ショートしか許されなかった私の髪を初めて結んでくれたのもおばあちゃん。
子供の時はわからなかったけど、母はあの激しい性格に相当苦労したようだ。
田舎の小さな街の中では有名人。
あの家に嫁に行くと大変だと言われていたらしい。
母は他県出身。知っていたら嫁がなかったかもしれないな。
でも、私はおばあちゃんが大好きだ。
そして今、性格が似てきたと言われる。
当たり前だ。おばあちゃんとずっと一緒にいたのだなら。
そして誇りでもある。
あの真っ直ぐな情熱。あれを引き継げたなら嬉しい。
紅からの記憶。
冬へ
冬へ向かう時は少しだけ焦りがある。
12月から3月までにある誕生日ラッシュ、クリスマス、お正月、イベントが続々。
今年もこなせるだろうか?
11月はまだ準備期間
12月が始まるとゴングがなる。
毎年のこと。
気づけば寒い寒いと言いながら3月になっている。
今年の目標は、頑張らないこと。
イベントもほどほどにでいいかな。
力を抜いて、1月の自分の誕生日を素直に喜ぶ準備をしてもいいのかもしれない。
毎日出会う美しい紅葉を見ながらそう思った。
今は余裕あるんだね。
君たちが落ちる時はきっと余裕なく気づいてないのだけど。
こんな気持ちになったのは初めてだ。
歳をとったのねーと思う今日この頃
ティーカップ
お気に入りの空色のティーカップが欠けた。
パッキリ割れたのなら諦めもつくが、欠けてからも3年以上使っている。
他に変わりはいないのよ。
あなたしかダメなの。
その色はあなたしかいないから。
夏はあまり登場しないティーカップ。
寒くなってきて、また大忙しだ。
欠けていることが最初は気になっていたが、3年もたてばその姿が愛おしい。
デフォルトが欠けている空色のティーカップだから。
今年の冬もお世話になるね!
よろしくお願いします。
寂しくて
誰と一緒にいても寂しくて、一人になるのが怖くて自分も周りもたくさん傷つけた。
置いていかないで、もっと一緒にいて。
一緒にいたって不安は消えないのに、なぜあんなに怯えていたんだろう。
地球の核まで穴を掘って埋めたいくらいのドロドロの感情でずっと生きていた。
学校で哲学や心理学、禅を教えてもらっていたら、
または、もっと早くその教えを知っていたら人生はどうなっていただろうか。
今、私は寂しくない。
たまに襲ってくることはあるけど、ふっと手放してあげることができるから。
どんなに誰かに期待しても、私を動かしているのはこの足、この心臓、この体。
誰でもない。
そのことに気づいてから寂しさは減っていった。
逆に今まで気づかずごめん。
毎日健気に休みなく働いてくれていた、私の体。
たくさん傷つけてごめん。寂しかったのはあなたの方だったろうに、それでもずっと寄り添ってくれていた。
これからは大事にしていくからね。
最後まで私もあなたも一緒だから、寂しくないね。
これからもよろしくお願いします!