シロツメ ナナシ

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8/3/2025, 5:45:25 AM

『波にさらわれた手紙』


えっと…、ふむ
やはり今日も届きますね
宛名のない手紙…

おや?
いらっしゃったんですね
気付かずにすみません
ここは 星の図書館
簡単に言えば、誰もが辿り着ける
…かもしれない、
夢の世界の図書館です

図書館とはいいましたが
ここには割と色んなことができます
夢の世界ですから
ですが、例えば今私が持ってるこの本や手紙のように、ひとつずつを丁寧に本や紙や絵などに閉じて、そして実際の図書館のように区分を分けることで、必要なものを整理できるので。そしてそれを繰り返していくうちに、図書館のように仕上がりました
なのでここを私は
星の図書館 としたんです


ん?この手紙ですか?
実はこれ、「誰かの手紙」なんです
これには理由がありまして…
そうですね、あなたは日頃
インターネットは使いますよね?
この手紙は、落とし主の思いが考えが書かれた手紙なんですが、そのインターネットというのは時として、その情報量の多さから荒波や津波のように形を変え、利用者の心がその波に飲みこまれてしまうんですよ。そしてその手紙のほとんどが宛名が書かれてないんです。

この星の図書館は夢の世界
そしてここは図書館そのものは私の意思で変えない限り滅多に変わらないんですが、環境はある程度変わるんです。例えば本来ここは平原や丘や山の上にあるようなイメージであることが多いんですが、今回のように海岸沿いに建ち、そしてこのように 宛名の無い手紙 が、この図書館に届くのですよ。たまには宛名があるので、できるだけそっと、その人の夢を通してお返しできることもあるんですが…。大抵はこちらで保管してるんですよ。もしもこちらの図書館に来ることが出来た人には、少しづつ見つけてもらったりもしてるんですが、いかんせん量も量ですし、そもそも落とし主が必ずその人の元に戻るかも運次第ですからね。


あなたも一応見て見ますか?この手紙を
えぇ、どうぞ
むしろ、少しでも協力して貰えると本当にとても助かりますので。

そうですか、あなたのでしたか
良かったですね、みつかって

…なくしたことにも気づいてなかった?
ええ、それは…ありえますよ
先程も言いましたとおり、この手紙たちは波にさらわれてきた手紙たちです。持ち主が落としたかどうかもわからないまま、ここに届くんです。

そうですね、例えば…
あなたは、なにか情報を見聞きした時、気持ちを押さえ込んだことはありませんか?自分にとっての言いたいことや感じたことが、世間の情報や考え方と全く違うが故に、私の考えはは間違ってるのでは?私はおかしいのかな?…のような思考になったり、気持ちを押し殺してしまったりしたことはありませんか?そのようなことが繰り返し起こると、思いの手紙として心の奥にしまい込まれたまま溜まっていくんです。本音としてどこにも吐き出せないまま…。そしてネットの津波が襲ってきて、その手紙をさらってしまう。
今回はたまたまあなたの手紙であり、それを私が拾った形になりましたが、これは本当に偶然のラッキーです。本来はなかなか本人の元には戻せません。もしかしたらあなたが落とした手紙は、まだほかにも沢山あるかもしれませんね。この思いの手紙は、その落とし主の 思いのその先の本当の思いに気付くための重要な手がかりにもなりますから。

どうぞ、もし時間があるなら、
ぜひ見に来てください
それに、その手紙じゃなくても
この図書館なら、色んな音や物や物語などありますので、遊びに見に来てください。これも何かの縁です。今のあなたの心の傷、あるいは今は感じられないほどに忘れてしまった心の奥深くの傷に ほんの少しでも治すお手伝いをする場所でもありますので。
ええもちろん、おいでください
あなたさえ良ければ、元々案内するつもりでしたので。
では改めて、
ようこそ、星の図書館へ


〜シロツメ ナナシ〜
225

8/2/2025, 5:39:16 AM

『8月、君に会いたい』


あのおとこのこは

わんぱくでよくわらって
とにかくたのしいことをさがしてる

わたしはちょっといやだったけど
よくくっついてきて
なんかいじわるしてくる

だけどそれがたのしかった


――――――


今年もあの男の子がいた

前よりさらに元気な気がする
虫取り、目の前にみせてくるし
学校や町のプール、
水をひっかけてくるし
なんかイヤだし苦手なのは
変わらなかった
だけど、アイスやおやつ
美味しいご飯の時は
よく分けっ子してくれる


――――――


こんな歳になっても
家族の集まりなんて…

そして……あいつもいた

前ほどのわんぱく具合は無くなってた
けどなぜか…
ちょっとだけ寂しさを覚えてた

趣味も話も合うわけなく、
なんとなく距離を置きつつも
でも授業のの範囲はだいたい一緒だし
夏休みの宿題とかを、
なんとなく話しながらやった
苦手ではあったけど…
別に…きらいじゃないから

前より無愛想…と言うか
話さないけど、
おやつやご飯は
相変わらず分けっ子してくれる


――――――


高校生―――
また8月がやってきた
行く気はサラサラなかったし
なんならブッチしたかった

……これは、気まぐれ

…ホントに気まぐれ……
…ホントに気まぐれ…!


「(……という事にしといてよ)」


去年ぐらいから、
特に他愛の無いやり取りが
いつの間にかなんとなく始まってた


私にとっての暑い夏が
始まるかどうかは
まだこれから

始まるかどうかを、見定めに

だから…
会いに行ってあげる―――


〜シロツメ ナナシ〜
224

8/1/2025, 4:57:50 AM

『眩しくて』


その純白のような純粋さが
私には眩しかった

真っ直ぐなその瞳が
私には眩しかった

信じてやまないその心が
私には眩しかった

――――――――――――

『眩しくて
 〜暗闇から抜けてきた あなたへ〜』

私は…いつの間にか
疑うことの方が多くなった

なんども…なんども…
私にとって、
誰かから裏切りと言うのを
経験してしまってからというもの
簡単に信じれなくなった


テレビで時々見かける
動物保護の番組
人間のやったことに対して
新たな真心と愛情を注がれて
少しずつ心を取り戻していく
犬や猫や動物たち


……ちょっとだけ
複雑になる私

動物たちだって
酷いことされたあとは
あれぐらい何日も
付きっきりでそばにいたり寄り添ったり
そんなことを繰り返さないと治らない
心の傷と言うものは

それを…私たちは
できるだけ他人に頼らず、
迷惑かけずに、甘えずに、
なんなら…さらに降りかかる火の粉を
はらいながら はらいながら
我慢しながら 新たな傷にも耐えながら
自分を癒し、治さなきゃいけないなんて…

しかも…
…たったひとりで直そうとしてるなんて
それは……酷な話な気がする


―――あなたもそうだったんだね?

…なんて、ちょっと期待したり
でも…、もしもほんのちょっとでも
あなたにそんな心当たりがあるなら
嬉しいかもしれない

だって、
程度は違うかもだけど
同じ傷を知ってくれてる人なんだって
そう考えたら…
私がちょっとだけ安心できるから

あなたは今からどっちに行く?
この先ちょっと、眩しいから
進みづらいみたいだから
途中まででも一緒に行こ?
もしも途中で道が違って
はなればなれになったりしても
あなたとならば、
私はまた…会いたいな

それぞれの行きたい、
違うけれども
どっちも眩しい、光の道のその先に

じゃあ、
この先の違う場所で

また会おうね


〜シロツメ ナナシ〜
223

7/31/2025, 5:36:02 AM

『熱い鼓動』


自分の好きを辞めてから
どれだけ時間が経ったかな

見たり聞いたり思い出す
その都度胸が苦しくなる
辞めてしまった罪悪感
それは問題ないはずなのに
まだこのってる、私の中
使命感のような謎の感覚


好きを続けることなんて
義務でもなんでもないはずなのに

それがないと落ち着かず
無理してやらなきゃ!焦燥感

私が私じゃなくなっちゃう!
無理して自分の存在意義

これはダメだと私の本心
最後の抵抗やってみる
私は好きを、手放した―――


痛い、痛い、心が痛い…
やばい、ヤバい、襲い来る
焦燥感や義務感が
矢継ぎ早に襲ってくる

ちがう、ちがう…、勘違い
無理してしなくてもういいの
「あなた」の楽しい気持ち沸く?
その有無こそが大事なの
もしも「楽しい」湧かないならば
それは間違い 勘違い

ゆっくりゆっくり…手放して

その熱量は必要ない
無理なく心を燃やしてこ


時間が経って、見えてきた
心の炎は灯火程度だけれども
熱はまだまだ消えてない
無理なく心を燃やしてこ
熱さも炎の色も変え
あなたらしい色なんだと
あなたが思えばそれ正解

人より小さい?【大丈夫!】
誰がなんと言おうとも
熱い鼓動はあなたの中
存在してる、心配ない
その灯火と向き合えば
新たな鼓動が 熱 帯びる―――


〜シロツメ ナナシ〜
222

7/30/2025, 4:59:50 AM

『タイミング』


もう一歩…
あと…たった一歩で……

私はそんな
生死の境に立っている―――

たった一歩踏み出せば
この世とお別れする場所に
私は無心でたっている


私はとにかく頑張った
だけど理想に届かない

夢も希望も届かなく
努力がちっとも報われず
家でも職場の仕事でも
失敗続きで心は傷つき
ライバル達にも届かない
そんな私に追い打ちか
パートナーから突然の別れ…

まるで神が
なにかを思い出したかのように
私を罰しているかのような…


私が一体なにしたの?
私の前世がそんなに悪者だったのか?
支えも助けもないままに
私はただただ泣き崩れ
心も崩れてもう立てず…

私はただの 抜け殻人(ぬけがらびと)


私は気づけば足運ぶ
この世と別れるあと一歩



もう一歩…
あと…たった一歩で……

私はそんな
生死の境に立っている―――

たった一歩踏み出せば
この世とお別れする場所に
私は無心でたっている



最後の最後に振り返る
想い残しはないだろか?

食べたいものは行きたい場所は
心地いいことないだろか?


ひとつ、

ひとつ、


もうひとつ―――



とるにたらないものだけど…

うまく説明できないけれど……

私はひとつ…あとひとつ……

してないことが見つかった


私のしてないことひとつ

【私のために生きること】

これだけ私はまだしてない


当たり前の幸せを
感じることを忘れてる


一歩…、


一歩……、



また一歩………、



ゆっくり……ゆっくり……


さがってく、


危なくないとこ 戻った途端
私は もいちど泣き崩れ
叫んで怒鳴って、吐き出した

私はまだまだ終われない
今じゃないんだ タイミング――

今もし終わっていたならば
微かに残る可能性
夢も希望も仕返しも
例え微塵な可能性
それらが ほんとにゼロ になる

私は時間が残ってる
できることは少ないけれど
完全なゼロにしないため
私は地に足つけながら
乗り越え進む、「我が侭」を―――

私のために、私は生きる


〜シロツメ ナナシ〜
221

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