シロツメ ナナシ

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11/24/2025, 6:24:13 AM

『手放した時間』


あなたには、いくつある?

選んだ今の時間より

選ばなかった時間

……いや、

選べなかった時間、だろうか?

私はついついそれを見る

上手くいった私を―――


いつか誰かに教えてもらった

今を見ろ、前を見ろ、と

いるかいないか分からない

違う自分を見ることは、

今の自分をないがしろにすることだと


教えを貰ったその日から

ほんの少し見方は変わる

それは憧れている自分への

ほんの小さな道標

なれる?なれない?そうじゃない

今を良くすること大事

半分自分に言い聞かせだけど

忘れちゃいけないそのことを

私は生きる、今を生きる、

手放した時間は戻らないから

せめて今を、笑っていたい―――


〜シロツメ ナナシ〜

11/23/2025, 5:53:20 AM

『紅の記憶』


紅(あか)と聞いて思い出す


それは―――
沢山の鳥居が並ぶ、長い長い階段
とても綺麗な 赤色が並んでいた
人はもちろん、神様も
こんなに長い階段は疲れないのかな?
と、私は思ったりもした

それは―――
人の和風な結婚式を見た時
男の人は黒い服
女の人は白い服
とても整っていた
特に女の人の控えめで綺麗な口紅が
なんとなく印象に残っていた

それは―――
何もかもダメだった学校の帰り道
テストも上手くいかないし
部活動も伸び悩んでいて
自転車通学の私は
いつも夕日に向かって帰るから
その日は特に記憶に残ってる気がする

それは―――
仕事の帰り道
いつも真っ暗闇を帰るが
夏場になると日が長いから
帰りは夕焼けを眺めながら帰れる
なんてことないことだけど
ちょっぴり得した気分になる
特にここの丘の夕焼けは綺麗だから


それは―――
年末年始の神社の火
決まっていく初詣には
いつも火に近寄って、
夜の寒さを凌いでる
新年が始まるんだって気持ちに
そして、去年までのわだかまりを
ほんの少しだけ、燃やしてくれる


今年もあと
ひと月とちょっと―――


〜シロツメ ナナシ〜

11/22/2025, 6:44:41 AM

『夢の断片』


たったひとつみつけた
      小さな小さな物語―――

✉️ 𓈒𓏸
未来の私へ―――

あなたに謝りたい

私で…
こんな私でごめんなさい…
自身もなくて、何も出来なくて、
なかなか1歩が踏み出せなくて…

人前が怖いし……怒られるのも怖い…
すぐに緊張で失神しちゃうほど弱くて……
私は……生きてるのが辛くて…
人間向いてないんだって……
自分でそう思って仕方ない……

なりたい自分もよく分からなくて
できるようになりたいことも
なんだかとってもふわふわしてる…
世界に目を向けても、
何から何まで
嫉妬して苦しくなることばかり……

こんな手紙を書いて…
未来の自分にごめんだなんて
おかしなことしてるけど………
でもやっぱり……言わなきゃ……
言わなきゃ行けない気がしてて……

ごめんなさい………

ごめんなさい………

ごめん……―――



―――
 全てがどうにか読めるほどで
 何ヶ所も濡れたあとがあった
 手紙は誰に送るでもなく、
 枕の下にそっと入れ、
 その人は眠りについた
―――


📧 𓈒𓏸
過去の私へ

これが届くとは思ってないけど
それでもありえない奇跡を
試しに信じながら
この手紙を書いてみます

過去の私へ
手紙、読ませてもらいました

よく覚えてます
あなたは私だから、
その時の悲しい気持ちや悔しい気持ち、
どんなに頑張っても夢に届かないと言う
歯がゆさどころか、
悔しくて悲しくて、自分が嫌いで
どうにかなりそうな気持ち、
特別になりたかったその想い、
今も私は覚えてます


私はいくつかある
未来の私よひとつの姿
………だと思う、自信はない!

けど文字通り、
可能性のひとつです
その頃のあなたに
今の私が想像できるか分かんないけど
割と上手くいってます
そこから立ち上がるのは本当に大変でした
好きなことを始めるのにも
手は震えるし、嗚咽は止まらないし、
普通の行動や普通の遊ぶことさえ、
泣きながら、吐きながら、
本当に大変でした
特に、誰にも理解されないことだから
ますますそこから心は粉々になるばかり……

……でも、私はここにいます
時間もかかったし、
私なりに大変だったけど、
少なからず理解者もみつかり、
楽しめるようになりました

過去の私、あなたのおかげです
ごめんなさいが沢山あった
まぁ、それはきちんと貰おうかな
何もしなかったが故に大変だった
っていう事実は少なからずあったから
けど、そのおかげで
私に足りないものが明確に
見えるようになったのもまた事実だから
なんともかなぁー


そこで、
あなたにお願いがあります!

私がここにたどり着くまでに
小さな落し物を色々しました
拾えるだけでいいので、
未来の私の元に、届けてくれませんか?

探し方は至って簡単!
「嫉妬心」です!
その中に、なりたい自分のヒントが
たくさんたくさん隠れてます!
二番煎じと怯えないで大丈夫!
他の人がすごいとしり込みしなくて大丈夫!
そこから誰よりも何よりも持ってきて欲しいのは
「楽しむ心」を、沢山持ってきて欲しい!
もしもあなたが
私の元に届けに来ることが出来た時
あなたは私の元にたどり着くことは
出来ないはずです

なぜって?

過去のあなたが
未来のわたしを 追い抜いた証拠だからです!
進み方を教えました!
落し物を私はしました!
つまり、今のあなたは
この未来の私よりも
さらに良い未来に進む権利と資格を得ました!
おめでとー!!ドンドンパフパフ!!

そして同時に!【勝負だ!!】
勝負内容は……
私より幸せになって見せやがれ!!
これは挑戦状だ!!!

未来のこの私は
それなりに幸せだ
できることはやってきたから。
だからこそ!私を超えてみろ!!

もしも幸せになれたと
あなたが感じた時に
気が向いたらまた手紙を書いて!
その時に色々教えてよ!


……と、届くか分からないけど
色々書いてみたわけで

んじゃ、そういうことで
落し物拾い、よろしく〜


追記!
生きててくれて、ありがとう
手紙も、ありがとう
あと、勝負は勝つからね!


―――――――――



――――――



―――




✉️ 𓈒𓏸



〜シロツメ ナナシ〜

11/21/2025, 6:34:12 AM

『見えない未来へ』
      〜星の図書館〜


え?
未来の自分に手紙を出したい、ですか?

それはそれは
面白い試みですね
いわゆるタイムカプセル
ってやつですね
私は好きですよそういうの

ただ問題なのは……
「今すぐ未来の自分に届けたい」
と言う点ですかねぇ……
流石にここ夢の世界の〜星の図書館〜でも
神様は時間に関する魔法や技術だけは
人間には与えてくれませんでしたから
叶えるのはできませんねぇ

ですが……そうですね
普通に、と言いますか
ここでお手紙を書いて、
タイムカプセルとして保管しておくのは
大丈夫ですよ
そういうのは歓迎してます

というのも実は
以外と皆さんやってらっしゃる様子ですよ
先日使えるようにした「ユアルーム」
部屋の本棚にアルバムがあったと思います
あの中に自分の書いた手紙を
挟んで置いとくだけなんですけどね
ですが意外と皆さん、
忘れちゃう人は忘れちゃうんですよ
なので、タイムカプセルとしては
しっかり役割を果たしてますよね

ええ、お部屋に行って
好きなように書いてみてください

ただし、
この世界でのタイムカプセルは
少しだけ注意が必要です
何を書いてもあなた自身の問題であり
あなたの自己責任になりますが
ここで書いたものは同時に
「今のあなたの気持ちを
そのまま未来に送り届けること」になります
例えば楽しい事を書いたなら
その楽しい気持ちがそのままいつか届きます
同じように、怒りやかなしみ、
その他申し訳なさなどの気持ちも
内容を忘れてもいつかそのままの感情が
花火のように届くことがあります

迷いも、感謝も、不安も、応援も

どうか気をつけて書いてくださいね

ん?
私がタイムカプセルを
好きな理由ですか?

たとえどんな理由や
たとえどんな気持ちだろうと
たとえ程度がどうだろうと
ひとつ確信していることがあります

タイムカプセルを残すと言うことは
それは、その行為そのものが
その人が、
【未来を諦めてない証拠】だと
私は信じてるんですよ

なので、ええ
ぜひ書いてください
それから、
この図書館を利用してくださって
本当にありがとうございます

ではでは、
どうか上手に活用してくださいね


〜シロツメ ナナシ〜

11/20/2025, 5:52:02 AM

『吹き抜ける風』


ことある事に ヒリヒリする

心に穴が空いている

そよ風程度の優しさも

今の私に 痛くてキツイ

わかって欲しいの気持ちある

ほっといてって気持ちもある

笑いたいし 泣きたいし

怒りたいし 悲しみたい


風が私の 傷 触れる

風が私の 傷 運ぶ

風が私に教えてくれる

私にさえも分からない

どこが痛くて辛いのか

傷と時計とカレンダー

一緒に持って 教えてくれる

その悲しみはこの時の

この激おこはあの日のやつ

ゆっくりゆっくり、教えてくれる


どんな傷が いつの傷が

ひとつひとつ、丁寧に、

紐解き 初めて、

治り始める 心の傷が―――


〜シロツメ ナナシ〜

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