UFOに乗って
迎えに行くからね
タイムマシーン もういらないね
宇宙人に会いに行こうよ
お友達になろう
クレジットはね 魔法のカード
手は繋いでね
ずっとだね
大好きな彼
好みはファンキー
隣に私
片手に鈍器
行ってみようよ
どこまでも
信じていてね
月面旅行
『ハネムーン/内緒話』
鏡を見て
「あんたみたいな不細工、どこも行けないよ」って笑われてる気がしてならなかった。「不細工」って言葉がその時だけなんでもなく感じれなかった。泣きたくて泣きたくて、でもいざとなると涙も出ない。私全然大丈夫じゃない。私だってあんな昔のこと引きずりたい訳じゃなくて、悔しいとか悲しいとかそういう感情がその出来事に直結してしまってるだけで…聞いてください、ねえ、言い訳じゃないんです。もう弱音を吐いているだけじゃもう伝わらないでしょうか。
あのね
お母さん、もう貴女から教わることはないでしょうから貴女を信仰するようなことはやめにしようと
思うんです。
お母さん
何が言いたいかって私、強く生きます。
さようなら、お互い素晴らしき人生を。
「戦乙女/秘密の手紙」
『カフェ、対話』
「どうせ俺なんか人よりワンテンポ遅れてるくらいでいいんだ。俺と関わってくれるやつは大抵、周りから置いてかれ孤立しちまう。そうして最終的には迷惑そうな顔をしてみんな俺から離れていくんだ。俺はそれを見るのがたまらなく嫌なんだ。お前も俺を迷惑だと思うなら、俺の事なんていっそ置いていってくれ。」
自分で言ったことなのに、ドキッとしてしまった。
「ええ、そうですね。」
彼女の綺麗な黒髪が微かに揺れた。
「それじゃあ、貴方は私よりもワンテンポ多く生きてくださいね。マイペースに生きて、そうしてマイペースに逝けばいいじゃないですか。その代わり、私が死ぬまで一緒にいて。私は貴方を置いていったりなんかしません。」
彼女が想像以上に真剣に、俺の方をまっすぐ見てそんな事を言うのでなんだか決まりが悪くなり俺は視線を窓の外に向けた。
「──ああ、ああ、そうだな。そうする、きっとそうなる。」
そう言うとお互い、黙ってしまった。
ふと寂しくなり彼女の方を見た。しかし彼女の視線はもう、空になったコーヒーカップのほうだった。
愛されてないんだとつくづく感じる
このままでは一人になってしまうとよくよく感じる
もうやめてしまおうかを淡々と繰り返す
私にもわかる
貴方があの時
そんなの大嫌いだと言ったように
私もあんなの大嫌いなのよ
それで
よくわからなくて
羨ましくなって
恨めしいが勝って
屈辱で、
川のほとりに立ってみる
二人、いいえ一人で
何故か心がドクドク言う
貴方もこんな気持ちだったのですか
お話がしたい。あなたと
本気で恋を、いや
貴方を神様のように愛しています
『1948613』
ため息が嫌い
あの、鬱々としていて恐ろしい二酸化炭素から私は色んなものを感じ取ってしまう
とても人の口から出せるものとは思えない
その場から消えてしまいたくなる
何故か自分のことでなくてもごめんなさいと謝りたくなってしまう
胸の辺り、腹の底からゾクゾクして惨めで無理やり隠してたドロドロしたものが身体のなかで弾け飛んで私は私として形を保てなくなってしまうような
その瞬間私は人であることを恨み
人であることを諦めかけてしまうような
そんな気分にさせてくれる
大っ嫌いだ
「ため息などやめてくれ」と言ってしまえばいいのだろうか
だけどもそれを言うとその人は
申し訳ないと言い自分を責めだしそれもまた私を苦しく辛くさせてしまうのでした
だめでした
もうため息がでそうです。