孤独っていうのは感じ方次第で、心地よさもあれば、寂しくて仕方のないこともある。
心地よさを感じている時はまるで自分が波の一部になったような軽々しさと美しさがある。
だけど、少しでも不安を感じてしまったらそれは一気に荒波となり深く深く沈んでいく。
どっちに行ってもどこを見ても暗闇で、必死にあがけど息が続かなくなってゆく。
やがて海の底にたどり着く。でも、海の底ってなんだか少し安堵を覚える。もう沈まない、底に足をつける。
そんな時、きっと上を見上げたら美しい星々が散らばってまたたくのだ。
孤独を感じるのは生きている証拠。
君のことが大好き。
美しい横顔も、優しい吐息も、温かい腕の中も。
僕を呼ぶ声が聞こえたら真っ先に君の元へ向かう。そうしたら君は嬉しそうに笑うから。
君に会いたい。
君の元へ帰りたい。
僕も君のようにこの大地の一部になりたい。
日記なんて一週間もしたら書かなくなるんだろうな。
でも、文字に起こして感情を殴るように書き写していけばいつのまにか心がスッキリするものだ。
だが、青い表紙に金色の字で『daily』と書かれたこの日記はいつのまにか最後のページまで埋まっていた。
ところどころ抜けた日付。
書かなくなると思っていた。でも、人間とは案外単純で、一日の出来事を書くだけでも日記というものが楽しくなるものだ。
明日にでも新しい日記を買いに行こう。
◯月◯日 ( 晴れ )
木枯らしがふく日は1人でいたいと思う。
あなたのことを考えなくて済むから。
葉が飛ばされていくようにあなたとの思い出も消していくの。
全部全部無かったことにして春を待つの。
美しいものってこの世にいくつもあって、感じ方も人それぞれ。
でも、あの人はもっと特別。
わたしはいつもあなたの後ろを歩いたわ。
優雅な歩き方も、風に靡く髪も、優しく微笑む目も、まるで世界の中心があなたのよう。
でも、あなたったらわたしの手をいつも掴んでくれたわ。わたしはあなたの後ろを歩きたいのよ。
隣を歩いてくれって笑うけど、わたしはあなたの後ろを見ていたいの。
でないと、わたしたち、違う道を歩いているじゃない。
わたしはあなたが歩いた道を歩きたいの。そうしたら、あなたが感じたもの、見たもの全部、わたしとの思い出として仕舞われるのよ。
わたしはそれがすごく嬉しいわ。
美しいあの人の、記憶の一部になれるのよ。