9/28/2022, 1:13:09 PM
お題《別れ際に》
今日会えたから明日も会える
それは誰もが信じる幻想
だから別れ際に男はいつもとびきりの魔法を披露する
虹色の龍が空へと昇ってゆく姿を
そして、虹色の雨を降らせる
頭にその夢物語のような光景を焼きつけて
今日が特別になるように
「宵闇の泡沫。ならいい夢演出しないとね」
9/27/2022, 11:20:38 AM
お題《通り雨》
青い狐面と椿の少女。
「あらあら。また泣いてるの」
鈴のように透った声。
椿の花飾りをあしらった巫女服の少女。
椿の枯れない冬の庭は、少女の聖域。
青い狐面をかぶってるのに、すぐ見破ってしまう。巫女だからなのか、それともずっと寄り添い生きているせいなのか。
「ここには夏がこないから。あなたを見ていると、体験したことのない夏を想うことができるから幸せ」
――天藍(てんあい)望んでくれ。
君が「連れて逃げて」と言ってくれたら……。
「ありがとう彩貴」
わかってる。
わかってるよ。俺の好きな君は、そうはしないってこと。
君が嫁いだ日。
通り雨が庭の椿を濡らし、散らした日。
9/25/2022, 5:17:48 PM
お題《窓から見える景色》
いつも見慣れたありふれた風景も
時が流れゆく中で
失ってはじめて
尊いものだったんだって気づく
それを心の中に持っているのなら、あなたはだいじょうぶ
9/23/2022, 5:46:40 PM
お題《ジャングルジム》
水底に沈む 懐かしき世界
あの頃は永遠に続いてゆくものだと
信じて疑わなかった
でも――いつか大人になる、夢から覚める時がやってくる
その時になっても失わずにいられるのなら
大人になるのもさみしくない
そして涙するんだろう
あの頃の面影に