僕の気持ちだけが雪のように降り積もってゆく
貴女は気づかない
いや、気づいているけど、気づかないふりをする
僕と貴女との間には大きな壁があるから
だから届かない想い
貴女を誘う雪の日
しんしんと降る雪で一面白銀の世界
その中で貴女を追いかける
雪が降っているのは現実世界か、それとも頭の中か
貴女は振り返ってはくれない
声は聞こえるよ
でも僕の声は聞こえない、届かない
手を伸ばして貴女を引き止めたい、そう思っても
やっぱり届かないこの手
どうしたら貴女は振り返ってくれますか?
僕の頬に溢れる涙が枯れたのはいつだっただろうか。
いつかは感動したとき、嬉しかったとき、悲しいとき、涙を流していたのに。
僕の涙が枯れたのは、あの時だろうな。
絶望で前が見えなくなったあの時。
毎日毎日泣くしかなかったあの日々。
ついには涙さえ枯れて、僕は感情の表し方を忘れた。
神様は僕から涙さえ奪っていくんだ。
そう思った。
事実、そうだったから。
僕には何も残されなかった。
心が動かされることも無くなった。
かつて涙していた出来事でも僕の心は動かない。
感動したとき、嬉しいとき、悲しいとき。
そんなものはなくなった。
今の僕には無しかない。
涙どうこうじゃない。何もないんだ。
ああ、
僕には何も残されていないと思えば少しは目が潤む。
もう少し、僕に絶望をくれ。
そうすれば、涙だけは戻ってきてくれる。
神様は絶望すら与えてくれないんだろうか。
今、頬を流れたのは涙だったのか、雨だったのか。
前が見えない。溢れ出す何かが邪魔をする。
いい思い出なんかないから
僕は過去に戻れるとしても
過去には戻らないよ。
今を生きるのに精一杯なんだ。
True Love なんて
注がれたことも
受け取ったことも
誰かに与えたことも
ないんだ。
僕には似つかないものだな。
だから僕はTrue loveなんて知らない。
いつか僕に教えてくれたらいいな。
真実の愛を。
虫取り網を持って
虫籠を肩にかけて
僕は追いかける
あの星を僕のものにしたくて
輝くあの星を僕のものにしたくて走り出す
追いつけないのはわかってる
虫取り網で取れないのもわかってる
それでも追いかけずにはいられない
この苦しい暗い人生から抜け出すために